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看護教員のキツさ 〜授業編〜

10年以上、普通に目立たず看護師をしてたのに、上司の命令で突然看護教員になった私です。結局、1年足らずで辞めちゃったので、覚えてる内にどんな感じだったかメモしとこうとnoteに投稿。
続けるか分からないけど、今回は授業編。

4月に入職した私。
何の研修を受けることもないまま、右も左も分からない状態で、「とりあえず秋から授業してね」と、看護技術と精神看護の授業の担当となっていました。

看護に限らず教師の人には基礎的なワードなんでしょうか、「授業の3観」に関する本を読まされました。3観とはつまり「学生観」「教材感」「指導観」、学生はどのような特性があるか、どこまでの知識があるか、使う教材はどれでどんな内容をポイントとするか、何を達成目標としてどのような指導をするか。みたいな感じの内容です。

これがまぁ…おもしろくない。

4月に入職して、やったこともない実習指導(臨床ですらやってない)をして、毎日バカみたいに長い会議をして、ろくに時間もない状態で、この3観を作り上げろと。授業の準備はそれからだと。
何回もお直しを喰らいました…。
人は興味がないものに力は入らないのです…。

実際の授業に関しては先輩教員の授業を見させてもらいました。思い返せば、自分が学生の頃って「おもしろいなぁ!」って感じる授業って本当に少なかったんですよね。やる気のない教員の、面白くもない授業を90分も聞かされて。逆にやる気がある教員は寝かさないために、とにかく当てまくるみたいな。
この学校もやたら当てて発言させてました。

教員としての自覚も乏しい私は、どっちかっていうとこれを多分、数十年振りに「生徒側」の感覚で見ていて。率直な感想は「面白くないし、興味ないし、やたら当てられて鬱陶しい」。

そう。
それを自分がやらなければならない。

想像するだけで苦痛。


先輩教員にも色々授業のこと直接聞いてみたの。
そしたら、多くの教員が家に持ち帰って、下手したら日付変わるまで翌日の授業の準備してるってさ。
当然、持ち帰ってるから残業代なし。
なんで持ち帰るかって言うと、その一つに、職場のPCはネットに繋がらない(正確に言うとヤバいくらいにクソ遅い)から、授業準備においてネット環境がある方が遥かに捗りやすいからだとのこと。

この時点で、
取り掛かる前から吐き気がしていた。

一応、去年まで行われていた授業の資料はありました。でも、内容の薄ぅいPowerPointの資料や、内容の分かりにくいWordの資料。第一印象は、「コレ作った人しか使いこなせんだろ」と絶望。「コレでどうやって90分も時間を持たせるんだよ」と苦悩。そもそも「どうやって90分も時間を持たせるのか」という思考になってしまっている自分が既にマズイ。

これまで何年も…下手したら何十年も行われてきた授業なのに。その資料が、資料だけでは成立しないような資料となっている。右も左も分からんやつが、一から組み立て直したところで、きっと来年も同じような現象が起こる。

そう思うと何の意欲も湧いてこない。

そして授業内容としては、看護師歴10数年で全く使わなかったような内容。専門分野ならまだしも、私自身、一から勉強しなければ全く分からないような内容を他人に教えなくてはならないという苦痛。

右も左も分からんやつが下手に教えるより、教科書読んでてもらう方がよっぽどマシなんじゃないかと思った。

ていうかそろそろ、録画した内容でいいから、少数精鋭のちゃんとしたプロフェッショナルが、一律に教えた方が良いよ…。看護技術とか、実習指導は対面してやらないと難しいけど、少なくとも講座関連は去年まで看護師だったやつが教えるとかやめた方が良いって…。
youtubeで教えるの上手い人とか、オンラインでやるとか色々方法はあるでしょ。無駄な人件費だって削れるし、授業のクオリティの格差も是正できるハズ。もうちょっと進化した方がいいと思う。

あとさ、未だにコレ使ってんの。
先輩に使い方教えてもらうの。

OHP

OHP(オーバーヘッドプロジェクター)っていうの。
知ってる?
教員の手元が照明になって映されるやつ。
これアラフォー以降しか知らんのじゃない…?
小学生時代の記憶が蘇ってくる。
30年以上前に使ってたやつ…ヤバすぎ。


というわけで。
色々とやってらんねー理由を探しましたとさ。

看護師に戻って、
看護師ってサイコーって思ったとさ。

おしまい。

読んで下さってありがとうございます☆