凶悪都市、ナイロビの恩人
2016年10月13日、午後5時。モロッコ西部の湾港都市カサブランカの空港で、ロイヤル・エア・モロッコという航空会社の飛行機に乗り込んだ。行き先はケニアの首都、ナイロビ。
膨らましたグレーのネックピローを装着して、機窓から外を覗く。空は夕陽に染まり、刻一刻と変わるマジックアワーに見惚れつつ、心はざわついていた。
遡ること1か月前、私はリスボンの宿のベッドの上で、PCと睨めっこをして旅のルートを練っていた。Skyscannerで航空券を調べると、アフリカ大陸内を移動するフラ