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バルト三国が独立するまで

小さな国がロシアから独立する。
戦争って一人一人の人生もそうだけど、国の未来もかえる。それに抗うのは、並大抵のことではない。
自分の意思とは関係なく、生まれた場所がそこだからということで、その国の方針に従わなければいけないことがある。
最近の香港のデモを見ても胸が痛い。

日本にいると、島国なので国境という概念もなくなる。
日本は武力放棄をしていて、日本自体には軍事力はないと、何となく私は考えていた。他の国の人と話すと、アメリカの軍事保護があるから、他国から見ると日本は大きな武力を持っていると言われる。

なんて私は呑気なんだろう。完全に平和ボケで、世界に渦巻く色々な問題に目を向けていないと思ってしまう。

何でこんな話になったかというと、リトアニアのヴェリニュスのケディミナスの塔を訪れ、思うところがあったからだ。
バルト三国、三ヶ国目に当たるこの国ではせっかくなので、要塞を訪れようと思い、塔に登った。いい景色はもちろんだけれど、独立までの道のりを説明した映像が見られる展示があった。
当時のデモの映像は、日本人の私からするとすごく珍しくて興味深いものだった。

***

ヴェリニュスには、シャウレイから4時間のバスの旅。
着いたのは昼過ぎだったので、旧市街へ行く途中にある市場で昼食をとることにした。市場ご飯は、ひとり旅の大きな味方だ。

ヴィリニュスのTO DO LISTに、「ビーツのスープ」を食べることを頭に入れていたので、スープ屋さんでオーダーしてみた。
まずい。。。冷たくて夏にオススメ!って書いてあった。確かに冷たいヨーグルトスープ。多分砂糖を入れて飲むヨーグルト的な感じで飲んだら美味しいかもしれない。2.5ユーロとお手頃な値段なので、その土地の味を知るという意味では試してみてもいい。

それにしても人生の重きを置いているのは食なので、がっかり度合いがひどい。落ち込んでいてもしょうがないので、気を取り直して、別のお店ものぞく。見つけた!
お口直しにスパークリングワインとオイスターを食べた。
スウェーデンのフィッシュマーケットでのオイスターがとても高くて、もりもり食べれなかったんだけれど、何とここでは1個1.5ユーロ!しかも高かった大振りな牡蠣も値下げされている!嬉しすぎて4ピース食べてしまった。気分は上々。

ご機嫌に旧市街散策を始める。今日は深夜の便でワルシャワへ行くので夜までどうにかここで時間を過ごさないといけない。

まずはゆっくりと街を散策。途中雨がふりながらも晴れたので、塔へ登ることへ。この旅1番の高いところ。景色を見渡し、人気は目に付く教会へ向かってみることに。ちょうど礼拝の時間だ。

シャウレイの十字架の丘でも思ったけれど、バルト三国はすごく信心深いキリスト教だと感じた。

聖アンナ教会は、広場から近くナポレオンも愛したと言われている。そんな教会を後にして、向かったのはタイマッサージのお店。バルト三国の中でも割と物価の安いリトアニアでは、泊まる予定がないので、マッサージをして、シャワーを浴びる予定でいた。

直接お店へ向かい8時に予約をした。それまで時間があるので、広場でお願い事をするとかなうタイルを探す。ミラノのアーケードのモザイクみたいに人だかりができているかと思ったけれど、全然人がいなかったので見つかるか不安だった。
見つけた!よかった。

広場自体も綺麗で広くこの旅でよく見かけるキックボードの聖地かっていうくらい皆がキックボードをしていた。練習している子供もいっぱいいて癒される。

寒くなってきたのでバーで1杯クラフトビールを飲む。この時間のバーはビール飲むお一人様が多いから助かる。まぁ女子はいないけど。
マッサージ店に向かい、久しぶりのアジアな雰囲気に落ち着く。お客さんはみんなウエスタンだけど。痛気持ちいいマッサージに癒される。45分で40ユーロだから、疲れを取るのにもいいと思う。

夜ご飯は、観光客向けなレストランにした。日本人のお一人様がビーツのスープを飲んでいた。私もそうなる予定だったけれど、市場で済ませておいてよかった。ここではビーフストロガノフとワインをオーダー。美味しくて癒された。しょっぱいけど。基本的にどの国のご飯も塩っ辛くて、ヨーロッパには困る。

なかなか良い時間なので、バス停に向かうことにした。旧市街はタクシーも拾えるけれど、歩いてしまった。暗い道を歩くのはこの旅初めて。安全そうなおじさんの後ろにくっついて足早にしていれば問題ないけれど、あんまりよろしくない。

駅で24時間のコインロッカーに荷物を預けていたので、取り出して隣のバスターミナルへ向かう。バスターミナルには人がいなくて不安だったけれど、同じバスに乗る人だけはいたので助かった。

バス会社はこの旅1番の安定感「LUX」。なるべくここのバス使いたい。席も広くて、映画も見られる。お水もらえるし、ドリンクもフリー。トイレに食べ物の注文も可能だ。座席指定もしっかりしていて助かる。座った瞬間ぐっすり眠れて、起きたらワルシャワだった。驚き。

流石に早朝着なので、カフェでノープラン過ぎるポーランドの旅について考えることにした。

バルト三国とてもいい国だった。美味しいご飯も探せば食べられるし、民度も平和な気がして、行ってみる価値はある。
またゆっくり訪れたいと思う。

ヴィリニュスのフォトアルバムはこちら




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