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ある日、突然、当事者に。〜子どもを奪われた母の物語〜
2021年3月22日 10:38
家裁からの帰り道、裁判官の言葉を何度も反芻した。「負け戦だ、取り下げろ」・・・。 早速当事者女性のLINEグループに書き込むと、みんな驚いていた。裁判官に「取り下げろ」なんて言われたのは初めて聞いた、と一様に言うから、かなりレアケースなんだろう。 取り下げるべきかどうかと尋ねると、「結局、子どもに会えるかどうかは裁判官や相手のパーソナリティ次第の心理戦で、紗英さんの相手のことは詳しく知
2021年3月11日 10:31
医師の診断書に書いてあった「母親との面会は患者の様子を見ながら慎重に行うべし。」との文言は、まるで死刑宣告のようだった。調停が進む毎に、処刑台に縛り付けられ、少しづつ体を切り刻まれるような感覚をリアルに感じていた。場合によっては、通例の判決通り、月に1回、3時間しか自分の子どもに会えない人生が確定してしまうかもしれないのだから。裕太から送られてきた書面には、私が可奈を出産してから会えなくなる