見出し画像

あらゆる顧客接点で一貫性を持たせる

最近、スマホの充電のもちが
甚だ悪い。
日によってご機嫌が異なるのだが、
先日などみるみる残量が減っていき、
通勤時間の1時間で50%になって
しまったこともある。

未だに旧型の iPhone SE を使って
いるのだが、実は一度同じ機種で
買い替えている。
バッテリーの調子があまりに
悪く、アップルの特約店に行って
バッテリー交換しようと相談を
したところ、バッテリーではなく
本体丸ごと交換した場合と比べて
価格がほぼ同じだったため、
本体交換を選んだのだった。

その時の特約店というのは、
「カメラのキタムラ」
である。
アップル社のサイトから、修理の
ために予約を入れようとすると、
修理特約店としてビックカメラや
カメラのキタムラの店舗が表示
されたので、最寄りのキタムラに
お世話になったのだ。
アップルストアへの持ち込みも
可能だが、都心にしかない。
少し郊外に住んでいる場合は、
キタムラが便利な場合が多いはず
である。

行ってみて驚いたのは、キタムラの
通常店舗と比べて、アップルの修理
を請け負うコーナーが洗練された
空間になっていること。

画像1

こちらは私が訪ねた店舗ではないが、
一見して分かる通り、シンプルに
整った「アップルらしい」空間の
デザインになっている。

画像2

これが通常のキタムラの店頭。
ロゴが赤なので、もっとふんだんに
赤を使っている店舗も多い。
遠くからでも目立つように、こんな
感じで赤を取り入れている店舗が
ほとんどである。
アップルの修理コーナーとは違う
ことが一目瞭然だろう。

お客様との接点を「タッチポイント」
と呼ぶ。
知ってもらうところから、買って
もらって使ってもらい、愛用して
もらうまでの「タッチポイント」の
変遷を、「カスタマージャーニー」
なんていうカッコいい名前で呼ぶ
のが最近の流れ。

この「カスタマージャーニー」に
おいて、常に一貫して同じような
イメージを抱いてもらえるよう、
コントロールをすることが、
ブランドにとっては重要である。

だからこそ、アップルは、修理
サービスを請け負ってくれる
キタムラやビックカメラに対して、
アップルストアと同じようなとても
シンプルで清潔感あるスペースを
用意させ、そこでアップルの修理
サービスを展開させているので
ある。
(どちらが費用を負担しているか
などの詳細までは、あいにく把握
していない点、悪しからず。)

先日、主催したマーケティングの
セミナーの第1期が完結した折に、
「プロモーション」のテーマで
話しをした。
その際に、お客様とのどの接点に
おいても、一貫性のあるメッセージ
を発する必要がある、その具体例と
してアップルを挙げた。

「認知」や「興味」を持たせ、
「行動」を起こさせる広告媒体。
「比較」を促し「購入」を後押し
する店頭やECサイト、アプリ。
そして「使用」し「愛着」を持った
後の接点としての修理サービスに
至るまで、あらゆる接点において
「アップルらしさ」が見事なまでに
一貫している。

商品が主役。
シンプル。
カラフルなのにゴチャゴチャ感ゼロ。
質感重視。

株式時価総額トップ争いを演じる
企業ゆえ、凄いのは当たり前なの
だが、改めてやっぱり凄いなぁ、
素晴らしいなぁ、理想的だなぁ、
そんな嘆息が漏れる事例だった。

セミナーが折角好評をいただいて
おりながら、私がつい怠けて(?)
次の企画を準備できていない。
今週末の4連休を使って、構想から
案内文作成などの段取りまで、
一気呵成に仕上げよう。
と、ここで宣言して、自らを追い
込んでおくこととする。


己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。