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戯言感想帖

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購入した本をなんとなく紹介したり、読んだ本の感想を自由気ままに書いたりしています。漫画も含みます。
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#最近の学び

岡田尊司著『境界性パーソナリティ障害』を読んで

岡田尊司著『境界性パーソナリティ障害』を読んで

改めて自分を見つめ直すために本を2冊買った。
そして一気に読み終えた。

ひとつは『境界性パーソナリティ障害』。
もうひとつは『絆の病―境界性パーソナリティ障害の克服』というタイトル。

どちらの本もパーソナリティ障害や発達障害治療で有名な岡田尊司先生が筆を執っている。
厳密に言えば、後者は岡田先生とBPD当事者の対話形式で進行されていく共著だが。

前者に関しては、もっとはやく読んでおけばよかっ

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恥と傷―小此木氏の見解を参考に―

恥と傷―小此木氏の見解を参考に―

ちょっと久しぶり?のnote。

精神科医・小此木啓吾氏の『人間の読み方・つかみ方』という本を読んだ。いろいろ思うところがあったのだけど、ありすぎたがゆえにnoteにはなかなか感想を書けずにいた。

時代の変化とともに日本人の心理はどう変わったのか、というのがメインテーマ。初版は1986年。奇しくも私の生まれ年である。

以前からの関心事である「自己愛的な傷つき」について少し情報が得られた気がする

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『友だち幻想―人と人の〈つながり〉を考える―』を読んで

『友だち幻想―人と人の〈つながり〉を考える―』を読んで

著者は社会学者・菅野仁氏。
『友だち幻想』とは小気味良いタイトルだなぁと思い、ブックオフで少し前に手にとった。

「人を消耗させる形の"つながり"を見つめなおしてみませんか?」というのが本書のメインテーマ。

初版は2008年ということだが、2023年の今も私の心には十二分に響いた。
とくに印象深かった箇所をとりあげ、自由に感想を述べてみたい。

他者の二重性

人とのつながりを再考する前に、著者

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