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ちょっと前にヨーロッパ横断をした話 5(11/11 チェコ プラハ)
    

クラクフ→プラハ

バスは、街の中央にあるプラハ本駅目の前に停車。急かされるようにして下車。
全く、どんよりとした空が相変わらずだ。

時間は夕方に差し掛かろうとしたところ、まずは宿にチェックインしよう。
今回泊るのは、「トラベル&ジョイ バックパッカーズ」という宿。
いかにもという名前だ。

チェックインカウンターは、まるでパチンコの換金所のような雰囲気。
そこから、このドアに入り階段を上がってくださいと言われる。

その先の階段は暗く、部屋の入口のドアはなかなか開かない。開けるにはコツがいるようだ。
不安になる。「宿選びミスったかなぁ。」

心配になる雰囲気

ドアの解錠に悪戦苦闘していると、部屋の人がそれを察知して中から開けてくれた。
部屋に入ると、階段の雰囲気とは打って変わって温もりのある雰囲気。ひとまず安心安心。

実際にはもうちょっと明るい。

少しの休憩をはさみ、まずは腹ごしらえと暖を取るためにマックへ行くことに。
気づけば、11月も中旬に差し掛かろうとしている。本格的に寒くなってきた。

この旅で、マックには何度も救われた。
勝手がわからない異国の街で、見慣れたお店がるという事がどれほど価値のある事か。

プラハは、昔ながらの建物が多く残っており、今回行ったマックもその一つのテナントなのだろう。
中二階と言えばいいのかよくわからないが、とにかく、天井の高さを生かした座席配置が面白かった。

デッキの下にも座席があり、空間の有効活用がされている。
海外ではレギュラーメニューのマックラップとコーヒー

軽く食事を済ませた後は、ブルタバ川周辺を散策。

街は曇り模様で、やや靄がかかっいた。
しかし、それでもプラハの壮観な街の風景を遺憾なく見ることができた。
到着して2時間もしない内に、すっかりこの街の虜となったようだ。

プラハ城を望む

「まるで、ディズニーシーじゃないか!」こっちの方が遥か昔からあるのについつい、野暮な事を言ってしまう。

場所を移し、とある広場へ行きついた。
近くにデパートがあり、そこへ行った寄り道だったと思う。
ヨーロッパの多くの街は、11月ごろからクリスマスのテンションになる。
この時期には、広場がクリスマスマーケットのような感じになり、いい雰囲気を出している。

グリューワインとの出会い

折角なので、ここで何か嗜むことに。
寒かったので、暖を取れるものにしようと、人生で初めてグリューワインを飲むことに。
猫舌には厳しい熱さだったので、最初はアルコール混じりの湯気をアロマのように嗜む。
賑やかな広場で、グリューワイン片手に一人佇むのはどうしても物足りなさを覚える。
「次プラハに行くときは、誰かと一緒に行こう。」
そんな事を考えていた。

ハヴェルスカー市場を散策。工芸品が多く見るだけで楽しい。

翌日、明るいプラハの街を散策。
旧市街はどこを切り取っても美しかった。
相変わらず曇りなのが残念ではあるが、様々な発見が天気なんか気にならなくしてくれる。

ブリキの電車のようなトラム
さりげないオブジェがいい感じ
??
トラムが奥の建物の下をくぐり抜ける感じがたまらない。
異様に長い地下鉄のエスカレーター
(旧ソ連時代、地下駅が核シェルターとしての役割を担うためにわざと深くまで掘ったらしい)
旧市街の広場
観光地には、お決まりのストリートミュージシャン

寒さと闘いながら、相当の時間歩いた。
夕食はローカルな食事を楽しめる大衆食堂でとる事にした。
入口で伝票をもらい、社員食堂や学食のように、トレーを持ちながら配膳される料理をもらう。
メニューは日替わりで決まっているよう。選択肢が無い事が逆に助かる。
オプションでビールもオーダー。

煮込みもビールも最高!

ヨーロッパ横断旅の一つのハイライトと言えるのが、このビールだった。
チェコで一番有名なブランドの「ピルスナーウルケル」。上の写真の左側にあるビール。

これまで、ビールはどちらかというと、付き合いで飲んでいたものだった。しかし、ここで飲んだビールは格別の味がした。
コクのある味わいがいつも飲んでいるビールの原型をとどめながらも、何か突出したおいしさを感じさせた。

これ以来、自分はすっかりビール好きとなり、後年にビールバーで勤務するまでに至った。

東欧で高いシェアを誇るな黄色いバス

中日は少し足を延ばし、世界一美しい町として有名なチェスキークルムロフという町に訪れることにした。
黄色いバスに乗り、1-2時間ほどの小旅行。
天気は相変わらずの曇り。小雨が時折降るギリギリのラインだ。

外壁にペインティングする独特な建築様式
壮観

街並みは、美しく素敵だったが、プラハと似たような雰囲気も感じた。
この後登った展望塔から見える景色が、この町が世界一美しいと言われる理由なんだろうと感じた。
コンパクトな市街地が川に囲まれるようにある様は、まるでミニチュアの世界に居るよう。
広角レンズで撮影できなかったのが、残念で仕方がなかった。

途中で雨足が強くなり、資料館なるところで雨宿り。
町のミニチュアや、ソ連崩壊後の観光地化へ向けた町の整備の歴史等、興味深い内容の展示が多くあった。

町の模型

プラハに戻り、翌日に滞在での最後の朝を迎えた。
この日は、この旅を通じて初めての晴れ。
これまで、見てきた景色を青空の下で写真に収めたかくて仕方がなかった。
張り切って早朝からバスの出発まで、時間いっぱいに街を散策。
朝日や、通園トラム等、朝だからこその風景を楽しめた。

プラハの朝日
通園バスならぬ、通園トラム。車内にはちびっ子がいっぱい。
ケーブルカーからの景色

次の目的地へのバスに向かう時には、すっかり充足感に満ち溢れた気持ちになっていた。
友人がプラハに行くのを勧めたのも十分に納得した。
今思えば、グリューワイン片手を片手にしている時だけでなく、路地を歩いている時、トラムに乗っている時、暇さえあれば次は誰とここに来ようかとばかり考えていた。
リピート前提の考え事を現地でしていたのが、何だか笑える。

(続く)

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