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お弁当を感謝のギフトにできるなら。

今は弁当作りからすっかり手が離れ、市販の海苔弁を嬉々として買っていく65歳の母を見ていたら、ふと感慨深くなりました。

これは母の日エッセイの練習として、母と祖母へ500字のギフトです。

お弁当を感謝のギフトにできるなら。

高齢になっていく母や祖母に当時伝えられていなかった通学弁当や母の味への感謝の還元ができていないから、私にひとつ、アイデアがある。

今年は4月の二人の誕生日が過ぎ、5月の母の日に際して思い立った。

「母や祖母がありがたいと思うお弁当オーダーを受ける」プロジェクト。

時に細かい注文(いちゃもん)を受け取りながら試行錯誤した末に「食べてもらえて安心」という母心が理解できる今、当時の逆上がりで懇切丁寧に応えたお弁当を企んでみよう。

特に祖母には、私の顔を認識できて、ギクシャクしても会話ができて、口から飲んで食べることができる今、残された時間でできる使命である。どんな形、量、味、場所なら安心でありがたいのだろう。 


私は、必要な人に必要な形で届く、もらって嬉しいというよりありがたい、身近な人をケアするギフトのようなお弁当をつくりたい。

ここまで書いてはっと気がつく。私にとってお弁当とは個々に向き合う食事から、安心やありがたさを分かち合うものになるのかもしれない。

固定観念を外せば、箱に入っていなかったり、固形でもないかもしれない。

自由なお弁当。あなたならどう企みますか。


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