見出し画像

3つに分類して読書を楽しむ

「じぶんの読書スタイルってどんな感じだっけ?」とふと思ったので、
ざっくりと3つに分類し定義づけしておきたいと思う。

自分なりの定義づけをしておくことで、
「どんな読書してますか?」と聞かれた時、即答できたらなんかカッコいいじゃないですか(笑)

そんなゆるい話ですが、よければお付き合いください(少し長いです)


読書の捉え方がかたすぎると感じた

まず、自分なりの読書の定義みたいなものを書こうと思った背景から話しておきたいと思う。

後輩の読書スタイル

ある日、荷物置き場にドシっとした重量感のあるハードカバーの本が置いてあった。
「何の本?英語っぽいけれど」と尋ねると、

「ハリーポッターの英語版のものなんです。ハリーポッター好きだし内容も知っているので、英語が読めない私でも何となくニュアンスはわかるかなぁ、と思って読んでるんです」

その時の私の反応としては、「なるほどなぁ〜。そういう楽しみ方もあるんだな」
と腑に落ちた感覚だった。

楽しむためのもの

あとで調べてみると、ハリーポッターの英語版の本を英語学習に活用する人もいるようだ。
英語版を読むということは、そもそもハリーポッターのストーリーを知っている人が大半だと思うので、ストーリーと英語の文脈が感覚的に紐付きやすい。
そういったことで英語学習に用いられるケースもあるようだ。

しかし、後輩は英語をそこまで真剣に学習したいわけでもないし、抽象的な表現が多い小説などは、日常英語に比べ解釈するのは高難度のように思う。

それでも後輩は、英語版の英語を精読している。

意味はわからなくとも「文字列の美しさ」のようなものを噛みしめているのではないだろうか。

「なんか分からないけれど、この並び好きだなぁ〜」
そんな心地よさを感じている。

それが、後輩にとっての読書スタイルの一つなのだろう。

凝り固まったわたしの読書観

後輩の読書の楽しみ方を知り納得した一方で、
いかに自分の読書観が狭いものだったのかを痛感することにもなった。

それは、自分の考える読書とは「読書とは知識を得るもの」という感覚が強すぎたように思う。

いいもの・役にたつ知識を見つけ出し、自分の持っているものとリンクさせる手段。
そんな認識が強かったのだろう。

もちろんそれは重要なことだが、
「読書の100%がそれでは息が詰まるんじゃない?」
「もう少し肩の力を抜いて、読書の楽しみ方を考えてみよう」

そう思い、自分の読書について見つめ直すきっかけになった。


理解する・考える・楽しむに分類する

読んでいる本の棚卸し

後輩から得たきっかけを機に、じぶんの読書について振り返ってみると様々な発見があった。

まず、現状読み進めている本を見てみると、やはりビジネス関係のものが多かった。
それ自体が悪いことではないが、偏りすぎているなぁ〜という印象だ。
この偏りは「有益」「有益」「有益」を追い求めるようなもので埋め尽くされていた。
「これではきっと有益疲れを引き起こすだろう」そう実感した。

この「偏り」を考える際にテーマやジャンルをある程度絞り、一定期間で集中することはとても有効だと思う。
しかし、知識をいくら入れても入れても「結びつく感覚がない」

そんな時は違ったアプローチが必要になってくるだろう。

読書を分類する

偏りを改善するために、私なりに読書の行動目的を3つに分類しておこうと思う。
分類はざっくりとしたもので以下の通り。

①理解する(調べる・学習するなども含む)
②考える(哲学・思想など時代背景を考える)
③楽しむ(小説・ライトノベル・文字列の並びや言い回しをみる)


①理解する

これが一番のウエイトを占めているわけだが、「有益」を得ようとすればするほどどこかでオーバーヒートしてしまう。
だからこそ、「理解する」を中分類にまで分類しておく。

「理解する」→ 中分類 ❶難しい本(じっくり読まないと理解できない)
            ❷中間くらいの本(認知と未認知が混ざり合うもの)
            ❸流し読みができる本(すでに知っている・再読)

❶難しい本は、現時点の自分より少し上のレベルの内容のもの。
精読し意味を調べ、理解しながらでないと読み進められないものを差す。

ここでの難しい本とは、1ミリも理解できないものを差しているのではない。
それは、数学が苦手な人が高難度の証明問題に挑んでいるようなものであり、
いくら解を出そうとしてもできるはずがない。

「ちょっと背伸びをしたくらい」
そんなもので十分だと思う。

❷中間くらいの本は、知っているものと知らないものが混合しているものを差す。
「この章のこの知識は知っているな」「この知識については知らなかったな」
知っていると、知っていないが行き来できるようなレベルと思っていい。

❸流し読みができる本は、「簡単な本」といって良いだろう。
脳のリソースを消耗せずに、目で流していけるもの。所々に引っかかったキーワードを拾うような感じだ。

知っている内容のものや、過去に読んだことのある本を読み直すのもいいだろう。


こんな感じで、①理解するをレベル分けをしておくことで、
「今日はなんか調子がイマイチだな」という日には、❸の本を読み流すだけでもいいだろう。


②考える

考える本とは、「いろいろと考えさせられる本」といった方がいいだろう。
哲学や思想は必ずその時代背景が潜んでいる。
だからこそ、「こうではないだろうか?」「この思想には共感できる・できない」
などに触れることで、じぶんの軸を認識するキッカケになるのではないか。

考えさせられる本ということであるならば、哲学のような堅苦しいものでなくてもいいと思う。
要は「誰かの考え」に触れ、自分なりに考えるための材料と考えるならば、
成功者の自伝などでもいいだろう。

そしてある意味 ① ② ③ の中で一番重要なのがこの考えるという部分になるだろう。

考えさせられるということは、じぶんに落とし込んで考える必要がある。
そして、考える必要があるということは考える時間が必要になるということ。

考える時間をつくるためには、日常においての「余白」が必須となる。
余裕がないときに考え事などできないから、その余白をつくる必要がある。

ここでは日常のタイムパフォーマンス向上のような話には触れないでおくが、
「読書」というカテゴリー内でのエネルギーの割り振りとして話しておきたい。


読書エネルギーの割り振り

もし読書エネルギーの最大値が 『 10 』だったとして考えてみよう。
この『10』を先の ①理解する ②考える ③楽しむ に割り振ったとする。

最大値『10』 → ①:②:③ = 6:2:2

さらに①の数値6を中分類の ❶難易度高 ❷中間 ❸簡単に割り振ってみる。

①理解する「6」 →  ❶:❷:❸ = 1:3:2

どうでしょう?
比率を入れることで、「今、自分がどこにどれだけの読書パワーを使っているか」を把握しやすくなるのではないだろうか。

仕事が忙しくて余裕ない時には、最大値は「7」くらいになってしまうかもしれない。
もしくわ、「5」くらいになる時もあるかもしれない。
それならばそれで、割り振る比率をコントロールすればいい。
例え数値が「1」「0.5」になってもいいと思う。

ここで重要なのは、「自分でコントロールして割り振っている」という感覚である。

心理学において、「自己肯定感が高い人の特徴は、自己コントロールできていると思っているか否か」というものがあった。

読書はあくまで手段の一つでしかない。
自分を保つ手段の一部としても、読書を捉えていく必要がある。
そのために、「エネルギーを何%使うか?」を考えるのも良い手立てだと思う。


③楽しむ

そして最後に③の楽しむについてだが、これは脳のリソースをあまり使わないものとして考えれば良いだろう。

後輩の例のように、文字列をアートを観るようにするのも良いだろうし、小説やライトノベルでストーリを楽しむのも良いだろう。
または、キャッチコピーの本などに触れるのも良いだろう。
マンガはどうなんだ?という議論になる場合もあるが、脳のパワーを使わないという観点でみれば、多少は含めていいように思う。

「とにかくリラックスした状態」をつくることが目的なのだから、手段や方法はその人それぞれでいいだろう。


※最後に

長々とお話ししてしまいましたが、「どんな読書してますか?」という問いがきた時に、少しはかっこよく返せるのではないだうかと思う。

①理解する
②考える
③楽しむ

この3つをうまく組み合わせて、良質なインプットをできればいいと思う。
そしてこの3つのシナプスが繋がり始めた時に、新たな自己イノベーションが起こるのだろうと思う。

例え生み出されたものが、世間のいう「当たり前」だったとても、そこに至るまでのシナプスの繋がり方はアナタだけのもの。

「成果物は同じでも、過程は異なっている」

だからその考え方は、その人のオリジナルである。
そんな個人の内なるものに目を向けていければと思う。

自己啓発っぽくなってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとございます。

どなたかの背中を押せたなら幸いです。










いいなと思ったら応援しよう!