An Essay /(😃)💕笑いについて✨ About Laughter

　笑ったあとに「なにがそんなにおかしかったんだろう？」と思うことがある。
笑いというものは、人間に特有のものである、という話を聞いたことがある。
　犬が尻尾を振ったり、猫がにゃ～と鳴くと、楽しいんだろうなとか、気持ちいいんだろうな、とは思うが、笑っているとはあまり思えない。
　笑いとは、極めて人間的なものであるにもかかわらず、あまり中心的な哲学的なテーマにはなっていない。詳しく調べたわけではないが、ベルグソンの「笑い」くらいしか思いつかない。
　
　今日は不完全ながらも、今まで自分がどういうときに笑ってきたかを思い出しながら、「笑い」について哲学っぽく考えてみたい。

(1)「笑い」と「共感」

　なにか面白いことがあったときに、人は笑うが、まったく理解できないことや共感できないときには、笑うことができない。
　普段の生活の中で、当たり前だと思っていたことが、ある日、ちょっと違っていると思わず笑うことがある。
　例えば、昨日まで長髪だった男の子が、今日会ったら「つるっつるの坊主👨‍🦲頭」になっていたらおかしい。その逆もありえる。昨日まで「つるっつるのハゲ頭👨‍🦲」だった人が、今日から急に長髪のヅラだったらウケる。
　別に、倫理的に悪い！、というわけではないので「共感」はしやすい。
　昨日までとは「違う」と言っても、昨日まで手ぶらだった人が、包丁を持ち歩いていたら笑うことはできない。
　ある程度の常識を踏まえつつ、日常性から少しズレているときには笑える。単なる非常識では笑うことはできない。

(2)「笑い」と「予想」

　一般的には、無意識的ではあっても、自分が予想していたこととのギャップが大きなときに、「笑い」がおこることが多い。「こうなるだろうな」という予想と、目の前で起こったこととのギャップがあるときに人は笑う。
　しかし、そのギャップが大きければ大きいほどよいか？、というとそれは違う。
　ギャップが大きすぎると、「笑い」よりも「驚き」がまさってしまう。そうすると笑えなくなる。ギャップは、予想から外れるものの、ある程度、想像できる範囲に限られるように思う。

　しかし、「予想」と「笑い」との「ギャップ理論！？」には、例外がある。いわゆる「リアクション芸」というもの。
だいたい見ている人は、次に何が起こるのか？、ということを、九分九厘、前もって知っている。予想通りのことが予想通りに起こるだけなのに、思わず笑ってしまうのは何故なのだろう？この点は、今後も考察を深めていきたいと思っている。

(3)「真面目」と「ふざけること」とのギャップ。

　スーツ姿の教授、あるいは、社長さんのような人が、いきなり学問や仕事とはまったく関係のなさそうなことを、講義や朝礼で話し始めたらおかしい。
　「アリストテレスは～」「今期の売り上げは～」みたいな話をするのかな？、と思っているときに、昨日知り合った飲み屋のお姉さんのいいところを、これでもか、というくらい話し始めたらおかしい。
　あまりに変態過ぎるとひいてしまうこともあるが、「こんなところを褒められちゃった」とか「有り金全部使っちゃった😳💦」くらいだと笑える。事細かに、昨日の夜の出来事を話す必要はないだろう。

最後に

　この記事は、今年の２月にテーマだけ書いておいて、そのまま、ずっと放置していたもの。
　もっと論点がハッキリしたら本文を書こうと思っていたが、予想以上に「笑い」というのは難しい。
　分析しようとすればするほど、手の間からすり抜けていくような感じである。「笑いのツボ」は、その人の経験や知識によっても変わりうるものだが、「笑う」という行為には、普遍性があるように思っている。
　自らは芸術にはほとんど関与しなかったカントが「判断力批判」という「芸術論」を書き、ゲーテをして感動せしめた。そういう例もありうるので、私はコメディアンではないが、極めて人間的な行為である「笑い」について、今後も考察を深めていきたい。岡目八目にも期待しつつ。本当に面白くて、笑いを誘うものは、分析を許さないものなのかもしれないと思いつつ……。