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詩 | ようよう白くなりゆくは...


しだれ桜に  しなだれつきしあと
妖艶なる花 地に落つを見ゆ

花にとってかわりしは
涼やかに揺れし青き葉の音

かの青き葉に 彩りを
与えんとする 藤の花
我と藤とは 似たる者かな

永遠なる儚さを
慰める物は唯だ花のみか?

好色の 男に絶えず 揉まれつつ
よごれし體 艶やかに

脱皮せしこと 数千年
移り行く時を 渡りつつ
刹那を重ねて たどり着きけり

一秒ごとに 死を重ね
そを生と名づく者たちよ
我が生もまた かくの如し

よごれつつ 
ようよう白くなりゆくは
我が内なる  心のみかな





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