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読書 | 幸田文 「きもの」

 幸田文「きもの」。だいぶ前に読んだ本だが、最後の場面が印象に残っている。
 幸田文の父親は幸田露伴。そのことを知らないで読み始めた。
 裏表紙の解説によれば、「きもの」は自伝的小説で、明治の終わりに生まれた主人公が、たしなみや人付き合いの心得を「着る」ということから学んでいくことを描写した小説である。
 だいぶ前に読んだのに、何故私の印象に残っているのかというと、最後の場面が、新婚旅行で初めて主人公るつ子が「脱ぐ」ところで終わっているからだ。
 「着る」という学びの締め括りが「脱ぐ」ことだというのが、読んだ当時の私にとっては意外なことで、深く印象に残ったのだと思う。
 本の紹介で結末を書くことはタブーかもしれないが、最後の「脱ぐ」に至るまでの「着る」ということの学びが「きもの」という小説の中心テーマだから、結末を知っていても十分面白く読めるはずだ。

 少し話が逸れるが、本の並べ方について。蔵書を本棚に並べるとき、私はだいたい同じ作家やジャンルごとに並べている。とは言っても「この本はここ、あの本はそこ」みたいな絶対的な規則を決めているわけではなく、なんとなくこの辺に並べておこうかな、という感じ。
 必ずしも、元の場所に戻すというわけでもない。今回、この記事を書くために「きもの」を取り出して、本棚のどこに戻そうかな、と考えているときに、
島本理生「Red」を見つけた。この本は4、5年前に読んだなぁと。

島本理生「Red」中公文庫

 ゴールデンウィークの予定は、特に考えていない。最近はnoteを書くことばかり一生懸命やってきたけれど、かつて読んだ本と旧交をあたためるのもアリかなぁ。ゴールデンウィークは「きもの」と「Red」、どちらを再読しようか?
…と、まとまりのないまま、この記事を締め括りたいと思う🤣。両方読まない可能性も大きい🤣。じゃあ、なんで書いたのと言われれば、書きたかったからです、としか言いようがない🤣。

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