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一語の宇宙 | welcomeの謎 | なぜ過去形はwelcameとならないのか?

いままで、そんなに気になったことはなかったのだが、「welcome」という言葉は、よくよく考えると不思議な言葉だ。

一般的によく使われるのは、
You are welcome.」(どういたしまして)だろう。
Thank you. 」(ありがとう)に対する返事として使われる。


「welcome」は「You are welcome.」以外ではあまり見かけない。
そのほかでは、ケネディ大統領の就任演説の中で見たくらいである。


In the long history of the world, only a few generations have been granted the role of defending freedom in its hour of maximum danger. I do not shrink from this responsibility--I welcome it. I

ケネディ大統領
就任演説

あれ?
でも、welcomeってたしか「規則動詞」だから、
welcome - welcomed - welcomed 
だったよな、と。

「You are welcomed. 」とならないということは「welcome」には「形容詞」としての用法があるということになる。

辞書で確認すると、確かに形容詞としても使われることが確認できた。


まぁ、それは良いとして、
なぜ「welcome」は、
welcome - welcame - welcome にならないのだろうか?

他の単語では、例えば
undergo」ならば、
undergo - underwent - undergone
になるし、
overcome」ならば、
overcome - overcame - overcome 
になる。

理由を調べたら(↓の記事を参照してください)、「そういうことか!」と一応納得できた。



簡単にまとめると、
私は「welcome」を
「well + come」だと思っていたのだが、
「welcome」の「wel-」は
will」(意思)であり、
「come」はもともと「客」という意味の「名詞」が語源になっている。動詞ではなかった。

「come」も「welcome の come」も、
語源となった言葉は同じだが、
「come」は「動詞」を語源としているのに対して、「welcome のcome」は「名詞」を語源にしている。


「一語の宇宙」では、1つの記事で1つの英単語を取り上げてエッセイを書きます。次のマガジンに収録していきます。


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山根あきら | 妄想哲学者
記事を読んで頂き、ありがとうございます。お気持ちにお応えられるように、つとめて参ります。今後ともよろしくお願いいたします