一語の宇宙 | welcomeの謎 | なぜ過去形はwelcameとならないのか?
いままで、そんなに気になったことはなかったのだが、「welcome」という言葉は、よくよく考えると不思議な言葉だ。
一般的によく使われるのは、
「You are welcome.」(どういたしまして)だろう。
「Thank you. 」(ありがとう)に対する返事として使われる。
「welcome」は「You are welcome.」以外ではあまり見かけない。
そのほかでは、ケネディ大統領の就任演説の中で見たくらいである。
あれ?
でも、welcomeってたしか「規則動詞」だから、
welcome - welcomed - welcomed
だったよな、と。
「You are welcomed. 」とならないということは「welcome」には「形容詞」としての用法があるということになる。
辞書で確認すると、確かに形容詞としても使われることが確認できた。
まぁ、それは良いとして、
なぜ「welcome」は、
welcome - welcame - welcome にならないのだろうか?
他の単語では、例えば
「undergo」ならば、
undergo - underwent - undergone
になるし、
「overcome」ならば、
overcome - overcame - overcome
になる。
理由を調べたら(↓の記事を参照してください)、「そういうことか!」と一応納得できた。
簡単にまとめると、
私は「welcome」を
「well + come」だと思っていたのだが、
「welcome」の「wel-」は
「will」(意思)であり、
「come」はもともと「客」という意味の「名詞」が語源になっている。動詞ではなかった。
「come」も「welcome の come」も、
語源となった言葉は同じだが、
「come」は「動詞」を語源としているのに対して、「welcome のcome」は「名詞」を語源にしている。
「一語の宇宙」では、1つの記事で1つの英単語を取り上げてエッセイを書きます。次のマガジンに収録していきます。