見出し画像

【月の内側の世界】Room1374 インタビュー

ピカレスクで2023/8/27まで開催していた「ピカレスク・ニュー展」にご出展いただいたRoom1374さんにインタビューしました!

『ピカレスク・ニュー展』は、「気軽に行けるけど特別な気持ちが味わえる」というピカレスクのコンセプトを体現する展示会として誕生し、アートギャラリーに訪れたことがない方でも、気軽に様々なジャンルの作品との出会いを楽しむことのできる企画展です。

Room1374さんの作品は、月の内側の世界や、そこに住む生き物たちの日常が細部まで丁寧に表現されています。
思わず冒険心が湧き出すような世界観を、是非じっくりとお楽しみください。


ー初見のお客様に向けて、簡単な自己紹介をお願いいたします。

Room1374:月の内側からやってきたポイとペーターの二人で作品を作っています。

ちょっと変わった生き物やお家、現象などを樹脂製のオブジェやミニチュア、アクセサリーにして販売しています。

ー現在の作品の世界観が生まれたきっかけを教えていただきたいです。

Room1374: 地球とは無関係の、自分が理想とする世界を作って閉じこもりたかったからです。

それがだんだん、理想の世界を作って見せびらかすことで地球も理想の世界にしてやろうと思うようになりました。

ー現在用いている素材や、表現ジャンルに行きついた理由を教えていただきたいです。

Room1374:それまで造形や絵どころか字を書くのさえ苦手だったのですが、「練り消しこねたら楽しかった」というのがきっかけで今に至ります。

会社行きたくない 家で仕事がしたい

当時はWebデザイナーくらいしか思い浮かばず、デザイン勉強すればいいんだと図書館でデッサンの本を借りる

鉛筆と練り消しを用意しろと書いてあるので素直に従う

絵はやっぱり上手くならずすぐ挫折したものの、練り消しで適当な形作るのが楽しくなる

誘われてデザインフェスタに初めて行ったとき、造形作品を売っている人を見て、家でできる仕事だと気付き、粘土作家を志す

3Dプリンターの存在を知り、興味を持つ 3DCGの勉強を開始する

3Dプリンターの性能の向上と価格の急降下により、3Dプリントが粘土より楽しくなってきて、本格的に3DCGでの作品作りに切り替わる

こうして、今は3Dプリントによる動物モチーフやオリジナルキャラクターの作品を3Dプリントや時には樹脂粘土、木材などを組み合わせて作るようになりました。

ー普段作品を制作する際、参考にするものやインスピレーションを受けているものはありますか?

Room1374:動物モチーフの作品は、よく写真を検索して見るようにしていますが、見過ぎるとリアルになりすぎて怖いので、そこそこにしています。

0から生みだすことが苦手なので、0から1にするためにランダムなキーワードを出してくれるツールをよく使って、それをきっかけにすることが多いです。

ランダムなキーワードからキャラクターの性格や種族、職業なんかを適当に決めて、それを広げていって、ざっくりプロフィールや物語を作ってイメージを広げていきます。

あとはピンタレストで普段からなんとなく好きな画像を眺めるようにしたりしています。


ー影響を受けたアーティストや、作品はありますか?

Room1374:Kamaty Moonさん、松岡 ミチヒロさん、電氣エンドルフィンさん、ガラクトーンさんです。

ー作品を制作する際に心掛けていることや、作品に込める想いをお聞かせください。

Room1374:完璧を諦める、ということを心がけています。

あとは、作るものは月の内側の世界で暮らす魅力的な人なので、その魅力をそのまま立体作品にするにはどうしたらいいか、ってのはよく考えます。

作品に込める想いは、そのキャラクターが誰かの心や生き方に少しでも良いエネルギーを与えられたらなと思って作っています。

ー作品展にご出展いただいた作品、それぞれのコンセプトを教えていただけますか?

Room1374:今は月の内側の日常を表現したくて作っています。色んな人々や暮らす街の日常を表現することが全体のコンセプトです。

「カタツムビリ交易村郵便局」は、田舎の小さな郵便局の日常を、できるだけ生活感が感じられるようなミニチュアで表現することで、月の内側の日常を楽しんでもらえたらと思って作っています。

1.カタツムビリ交易村郵便局の日常
カタツムビリ交易村というところにあるカタツムビリ郵便局で働く、ヤギのカプラとビーバーのピボのミニチュアです。
珍しく郵便物がたくさんあり、忙しくお仕事したあとにガッツリ居眠りしている…という場面を再現しています。
ここは郵便局の受付で作業机にもなっています。
色々な機能が備わっているので、そちらはまたSNSなどで発信していこうと思っています。

Room1374「カタツムビリ交易村郵便局の日常」


2.ポストペンギンロボ
水中の住人あての手紙を回収するポストペンギンです。
胸のところの口に手紙を投函します。
頭のバルブが精一杯回されるとバルブを外して
海に向かってよちよち歩くような仕組みになっています(実際は動きません)。
取水口のくちばしから取り込んだ水を圧縮し、背中の噴射機で噴射して泳ぎます。
バルブで水の圧縮度を変えてスピードを調整できるようになっています。

Room1374「ポストペンギンロボ」


3.ハムスターの夢

こちらはタイニールームという体験型読書空間を舞台にしたミニチュアです。
ガラスドームが被さっているのでが、こちらのガラスドームは
上方向にあげて取り外すことができます。
タイニールームについてはブログがありますので下記のリンクをご覧いただければと思います。
https://room1374.buyshop.jp/blog/2022/05/28/195348

Room1374「ハムスターの夢」

ー作品展にご出展中の作品について、お客様に特に見ていただきたい作品のポイントや、こだわりを教えていただけないでしょうか?

Room1374:日常感を表現するために、どんな生活をしてどんな日常を送るのかについて考え、そのために何を作ったら伝わるのかをたくさん話し合いました。

まだ作品に反映しきれていない部分はたくさんあるのですが、意味のないものは置いていないと思うので、どんな道具なのか、なぜそこにあるのかを見て想像してみてほしいです。

ーお客様に向けてメッセージをお願いいたします。

Room1374:月の内側という世界観を少しでも作品から感じていただけたらうれしいです。

====

Room1374さん、素敵なご回答をありがとうございました。

Room1374さんの作品を鑑賞される際は、ぜひ作品に登場するキャラクターや道具を見ながら、想像力をフル回転させて、キャラクターの性格や道具の使い道、月の内側の世界の日常生活を体験してみてください。

そうすることで、Room1374さんが丹精を込めて育んだ、月の内側の世界を隅々まで堪能することができるはずです!

月の内側の世界の素敵な世界をぜひ体感してみてはいかがでしょうか。

====

Room1374さんは9月23日からハイカラ雑貨店ナツメヒロで開催予定の「旅人のトランク展2023」にご出展予定。

ぜひ会場でも作品をお楽しみください。

--------------

「旅人のトランク展2023」

〈会期〉
2023年9月23日(土) – 10月15日(日)

〈詳細〉
https://natsumehiro-info.blogspot.com/2023/04/trunk.html

◇ Room1374 公式SNS

Instgram https://www.instagram.com/room1374/
Twitter https://twitter.com/room1374
HP https://room1374.buyshop.jp/

--------------

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?