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喫煙者の喫煙者による喫煙者のためのnote(受動喫煙編)

前回、喫煙者による喫煙者のための内容をお伝えしましたが、今回は「受動喫煙」についてをお伝えします。
みなさん、受動喫煙を甘くみていませんか?


そもそも受動喫煙ってなんだっけ

喫煙者は、自分の意思で吸いたくて吸っています。
そのため、喫煙者が悪い空気を吸って病気になるのは必然的ですが、全く喫煙する意思が無い周りの人に影響を及ぼすことだけはあってはなりません。

本人が喫煙しなくても、身の回りのたばこの煙を吸わされてしまうことを「受動喫煙」と言います。
一見、喫煙者本人の方が健康に影響を及ぼす可能性が高いのでは?と思いますよね。

副流煙にも発がん性があるってご存知でしたか?

ところで、最近人工甘味料の「アスパルテーム」に発がん性の可能性があると、WHOの関連機関・国際がん研究機関(IARC)から発表があったかと思います。
IARCでは発がん性の可能性を4段階に分類していて、そんなアスパルテームは下から2番目の「2B」に指定されました。

アスパルテーム以外にもアスベスト、ホルムアルデヒドなど、一定の年齢以上の方は聞いたことがあると思いますが、これらは発がん性の可能性が最も高い「1」に分類されています。
そしてなんと、たばこも「1」に分類されているのです。

では、たばこの何が発がん性の可能性が高いと言われている原因なのでしょうか。

たばこの煙には、約5,300種類の化学物質が含まれており、そのうち70種類以上は発がん性物質と言われています。
代表的な有害物質であるニコチン、タール、一酸化炭素などは聞いたことがありますよね。

特にこれらの有害物質は、タバコの先から立ちのぼる「副流煙」に多く含まれています。 
有害成分は低温の不完全燃焼時により多く発生するため、なんと喫煙者本人が吸い込む「主流煙」よりも「副流煙」の方が、より有害とされているのです。なんて最悪なのでしょうか。

1981年イギリスの医学雑誌に掲載された『重度喫煙者の妻(非喫煙者)の肺がん死亡リスクについて』の論文では、ヘビースモーカーの夫をもった女性とそうでない女性とでは、肺がん死亡のリスクが約2倍になると報告されています。
それくらい、受動喫煙が及ぼす身体への影響は大きいのです。

また、タバコの煙による健康被害は国内外での科学的知見により因果関係が確立しており、特に、脳卒中・肺がん・虚血性心疾患・乳児突然死症候群・小児喘息・喘息のなど様々な影響があるとされています。 

先ほどお伝えした通り、たばこを吸う当人が健康被害を受けることは当然の結果であり、当人の責任ですが、周りの人が影響を受けることは阻止しなければなりません。

ベランダや離れた場所で吸えばいいんじゃないの?

じゃあ周りに人がいない時に吸えばいいじゃん!と思ったそこのあなた。
なんと、喫煙したあとの約3.5分間は、吐く息にたばこの成分が残っています。
例えば、自宅のベランダに出てたばこを吸っていても、窓の隙間からたばこの粒子が部屋に入り込み、さらに、ベランダなどでたばこを吸う家族がいる子どもの尿から有毒物質が検出された事例も。

特に小さなお子さんや妊婦の方に影響を及ぼしてしまうことは、必ず避けなければならないでしょう。
妊娠している方がたばこの煙を吸うと、流産・早産先天異常・新生児死亡のリスクが。
乳児や小さな子どもがたばこの煙を吸うと、肺炎などの呼吸器疾患・中耳炎・呼吸器症状・肺機能の抑制の原因・小児期のがん、そのほかにも最近なにかと話題の注意欠陥・多動性障害(ADHD) が起こるリスクが高まるとされています。

さいごに

分かっていても吸いたい気持ちには勝てないのか、指定された場所以外での喫煙者は減りません。
残念ながら、具体的な受動喫煙の対策は喫煙者を存在させないようにするものが多く、結果として「喫煙所」と指定された場所以外の各所に喫煙者があふれてしまい、路上喫煙やたばこのポイ捨てがより増えたように感じます。

具体的な対策をするとともに、子どもや妊婦の方に与えることの罪深さや喫煙の危険性を伝えていくことで、喫煙者を減らすという本質的な解決を目指していけるといいですよね。

街中や会社など、定められた喫煙所には意味があります。
せめて路上喫煙や決められた場所以外での喫煙は控え、必ず喫煙所で吸ってから時間をおいて、非喫煙者のもとに行くようにしましょう。


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