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隣の芝生は燃えている

気のせいだって。
うらやましいなんて言わないで。
おれだってしんどいんだ。
つらい時も悩みだってある。
裏では苦労してるんだ。

だってそうだろ、
君みたいになりたいって言われて、
「そうだね」
なんて答える奴なんぞいないさ。
みんな言うよ、
「意外と大変だよ」って
「そんないいもんじゃないよ」って
まさに
「隣の芝生は青く見える」ってやつさ
周りを気にする必要なんてないさ

なるほど、そうか、そりゃそうだ、
みんなも苦しんでる。
見かけ以上に大変なのかもしれない。
外から見て青い様に見えるだけだ。

そんなことは分かってる
でも、どうしてもなんだ
どうしても、叫びが止まらないんだ、止められないんだ
なんでぼくなんだ。
なんでこんなにつらいんだ
ほら見ろ あいつはあんなにも楽しそうだ
もしも、あいつだったら
もしも、僕じゃなかったら
もしも、もう少しまともだったら、、、
もしもが止まらないんだ
あふれる感情が止まらないんだ

ただのわがままか
そうか、分かったよ
なら最後に一つ、
たった一つだけ教えてくれないか

ぼくになりたいやつなんているのかな

ああ、
なんだよ
くそ、聞かなきゃよかった

やっぱり燃えているのは
ぼくの方じゃないか

よかったな
燃えているのが
隣の芝生で


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