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お子さんが発達障害、その他疾患を持つ皆さんに伝えたい事~現代医療の問題点など(PC版)

1)導入

私達がサイトを立ち上げたきっかけ、目的など
トップの固定記事にて綴らせてもらいました。
今回は、その中でも私達の活動のコンセプトとして外せない要素である、
「発達障害、その他疾患を持つお子さんの親御さん方に対するケア」
この内容について触れていこうと思います。
発達障害などの疾患や障害などを抱えるお子さんを持つ皆さんは、
毎日を一生懸命に彼らと向き合い、全力で過ごされていると思います。
「発達障害はもちろん、いずれの疾患もその改善に周りの大人の理解や対応、取り分け親である皆さんの献身が必要不可欠である。」
この事は世間一般に浸透しつつあり、子育て、育児におけるゴールドスタンダードになりつつあります。
しかし、
「皆さんの頑張りが絶対条件であることが世間のあたりまえになる事」、
この事が多くの親御さん方を苦しめる十字架にもなっている。
このようにも私達は考えています。

2)これまでの医療発展と現代医療の問題点

少し話は変わりますが、
皆さんは現在までに「医療」がどのように発展、改善してきたか知っていますか?
現在までの医療発展における方向性、
それは「標準化」です。
要するに、多くの疾患に対するそれぞれの治療法をガイドラインで規定し、
「どの医師でも」、「どの患者の治療」ができることを目的としたもので、
この事はそれぞれの医者による違い、「担当医師による差」を極力なくし、
より多くの患者さんの治療を、より高水準に行えるよう進化してきました。

エッセイ1


しかし近年、発展した医療の中で新たな方向性の概念が現れてきました、
それは「個別化」による医療というものです。
遺伝子解析など多くの分野の開拓によって、明確な症状や取り巻く環境が異なる一人一人の患者、それぞれに対してカスタマイズされた治療法、
これが求められるべきものであるというもので、
「発達障害」は特にこの「個別化」された医療が必要とされる典型例であると言えます。

エッセイ2


「個別化された医療」、とても素晴らしい考えではありますが、
完全な実現は困難であることも事実です。
全国30万の医師が日本の患者さんすべての治療を行うため、「標準化」された医療を進めていくことは自然であり、とても理にかなったものであることは言うまでもありません。
この「個別化」された対応が必要な「発達障害」、あるいはその他疾患を持つお子さんに対し「標準化」の対応をしなければならない現状、
そしてこれらのしわ寄せが全てその親御さんや周りの大人達に来ている事、これこそが最大の問題であると個人的に考えています。

エッセイ3


24時間365日、お子さんのことを意識して接しなければならない事、
常にお子さんの将来や現実面などでの不安や苦悩を抱えている事、
少し、ほんの少し誤った対応をしただけなのに、非協力的であると言われる事もあるかもしれませんね。まだまだ不十分な現状に悔しさや申し訳ない気持ちを感じざるを得ません。

3)保護者である皆さんに伝えたい事


これまで多くの患者さんと私達は触れ合ってきましたが、
子どもの付き添いで訪れた親御さんは非常に熱心な方々であることがとても多いです。
特にお子さんの病状が重大なものであるほどその傾向が強くなり、
お話していく中でも普段からよく勉強し、献身的な毎日を過ごしていることが伝わり、時には一人の人間として心が痛くなる事もあります。
本当に「医療」とは難しいものですね、毎日のように痛感しています。
「身体的」および「精神的」に健全である事、
これこそが「健康である」ということの最低条件とのことですが、
私達は身体面での改善を行うことは確実にできても、その心までも豊かにすることはとても一筋縄ではいきません。
そして健康というものが身体的および精神的に健全であるものならば、
発達障害、その他疾患のお子さんと日々向き合って過ごし、
その中で精神的にしんどくなってしまうこと、
これは「ミイラ取りがミイラになる」とも言える、終わらない負の連鎖の様なものであり、とても矛盾があるものだと思います。
お子さんの症状の改善はもちろん、
これに親である皆さんのケアも加える、皆で健全になっていく事、

これこそが発達障害等における真に求められるべき治療の大前提であると思います。

4)最後に

そして少しでもこの考えを実現するため、
私達はお子さん自身だけでなく、その親御さんや周囲の大人の方々に対するケアや交流などにもスポットを当て活動していきたいと思います。
私自身の体験にもありますが、頑張っていることを褒められる、
受け手からしてみれば、そんなにうれしいものでなかったりしますよね。
頑張っている事が前提であることなどもってのほかです。
発達障害のお子さんを持つことが変えられない事であるならば、
「発達障害のお子さんを持ったからこそできた楽しみを日々感じること」
これを増やすことこそが何よりも大切であると思います。
このサイトが日々闘っている皆さんの交流の場、
楽しみを感じられるような憩いの場となれたらと思ってます。          

ミヤ


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