【書店さまが選ぶ当店のイチオシ！】
『北条義時～｢武士の世｣を創った男』嶋津義忠著
有隣堂戸塚モディ店 文庫ご担当 佐藤正博さま
【取材・文】ＰＨＰ研究所東部書店普及部 瀬田成俊
当店はＪＲ東海道線・戸塚駅に連結する商業ビルの４階にあります。周辺住宅地からも交通の便がよく、便利な場所です。平日の午前中はご年配のお客さま、午後は中高年のお客さま、休日は家族連れのお客さまと、幅広い層のお客さまにご利用いただいております。
今回、私がお勧めするのは、PHP文庫『北条義時』です。毎年、大河ドラマ関連の書籍はコーナー展開をしており、本書も発刊当初から注目していました。お客さまへのお勧め書籍として理想なのは、まず誰もが気軽に読みはじめられるということ。それにはピッタリの書籍だと思いました。場所は、棚前、エンド台、大河ドラマ関連の文庫（主に小説）を集めたコーナーで、パネル・ＰＯＰを用意して展開を行いました。
大河ドラマ関連は、店内でも注目のテーマなので、可能なかぎり多面展開をして、お客さまの目に留まりやすくなるように心がけました。その結果、発売月の６月から売れはじめて、半年で累計111冊の実売、現在でも継続して売れております（これは全国一の販売冊数と聞き、驚きました）。本書がすぐに売れた要因としましては、その６月という早い時点で、関心の高い大河ドラマ関連本として多面展開できたことと、場所柄、この戸塚が鎌倉に近く、「北条義時」に親近感を持たれるお客さまが多いからではないか、と考えています。
本書は、北条義時の生涯について、源氏との関わりや執権政治を確立させるまでの道程が躍動感あふれるイメージで書かれており、とても興味深く読むことができます。私自身、これまで北条義時を主役とした物語はあまり知らなかったので、今回読む機会を得ることができたのは幸いでした。
また、大河ドラマが始まりまして、より多くのお客さまに興味を持たれるようになりましたので、在庫が切れないように気をつけつつ、お客さまにアピールできるよう、今後も多面展開を継続していきたいと考えています。
この『北条義時』は、大河ドラマを観るうえで「必読の書」と言っても過言ではないですね。ドラマを何倍も楽しむことができると思いますし、これからも多くのお客さまに読んでもらいたいと思っています。