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知識がなければ、問題提起、プロセス、答えにたどり着く事はできません。

私は組織に所属して労働する一会社員の立場でありますが、論点とか問題はそこじゃないんだよなと思う事が多くあります。これは単純な不満ではなくて、視点がずれていれば、解決はいつまでもしないよという事を、このブログで発信します。

①日本社会の構造上の問題  ②個人の能力不足による問題 ③組織心理学の観点から見た問題このテーマで話を展開します。

①日本社会の構造上の問題
これは入社1年目で気づいていた事で、今に始まったことではないのですが、個人の能力に責任を追求する事が、日本の会社ではまかり通っており、

何となく年齢や経験年数、所属年数などで、上司と部下という立場を作っている事がざらにあります。(なぜその組織構造になっているのか情報が開示されていない)

それ自体は構わないのですが、上司の能力不足が深刻な事が多くて、どうやって部下に仕事の指示をするのか、どうすれば意欲的に仕事をしてもらえるのか、

これが全く分からずに、自分の思い通りにならなければ批判をする、低能もしくは知恵が足りないと言わざるを得ない方が職場に存在します。(表出の程度に差はあれど、結局起こっている問題はどの会社にいっても同じです)

仕事の指示というのは、命令するでもなく、強制するでもなく、部下に察せるのでもなく、空気を読ませることでもありません。指示命令系統を担い、普段そんな指示の出し方をしているのであれば、深く反省してください。

仕事の指示として相手の状況を鑑みず、必要となった瞬間に指示をして上手くいくのは、型が決まっていて、誰がやっても同じ成果が出る場合だけです。

実はそれよりもっと前段階があって、部下の性格、経験値、相手の状況(心や仕事にどの程度余裕と意欲があるのか)を日常的に観察をしたり聞き取ることからはじまっています。

つまり都合よくこちらのタイミングだけで指示を出して、その通りに動いてもらうのが、上司と部下の関係性だと思っているのは間違っているよということです。

実際の指示においては、具体的に期限を確認したり、進捗が遅ければより上手くできるように、上司から介入をして進捗を支える必要があります。もちろん仕事に対する自立度が高ければ、任せられる範囲が増えるので、介入の度合いは少なくなります。

上司の立場であるあなたが、低能もしくは知恵が足りないと部下に思われるのは、これと真逆をやっているのがほとんどのパターンです。

相手の状況を理解する努力をしない、明確な指示(期日や完成度やゴールを設定しない)がない、空気を読ませる、察せさせる、思い通りに進捗していなければ感情的になる、進捗を助ける事もないという事です。

助けたとしてもゼロか百で、進捗を支えるのではなく、相手の仕事を奪う行為を平気でします。これでは、猿山のサルあるいは、ジャイアンとあまり変わりありません。

つまり、2020年の現代においては、部下となる世代(20代〜30代)に仕事を依頼しようと思うと、時間がかかるし、手間もかかるし大変という事です。

それが楽になるように、採用に力をいれる企業もありますが、長期的にみると会社に対して情熱を持って働くという事が、そもそもしなくてもいいという価値観が今の20代の大半ですから、会社が求めていることと、入社してくる社員のギャップが埋まらずに、社員の流動は歯止めが効かなくなりますし、現状そうなっています。

これが何を意味するかというと、最終的に会社に残るのは、一部の有志と内情を知らない若い世代だけだという事です。

今小規模で運営している会社の実情は、ほとんどがこういった状況になっており、問題意識を持っている会社はまだ救いがありますが、若い奴は根性ないなと開き直っている場合は、末期症状であるといえるかと思います。

②個人の能力不足による問題、
指示命令系統が複数あったり、基準が曖昧だったり、ゴールとなる場所がコロコロ変わる事もざらにあります。これは明らかな個人の能力不足と社員教育に原因があります。

そもそも上司においては指示命令系統、組織として導いていく能力があまりにも低すぎて、部下が率先して現場を支えないと運営ができていない、その状態に問題意識すら持てない、甘んじている。

部会の頑張りに対してフィードバックをする事も、評価をする意識すらない(なぜなら部下の察する能力が高い程、不満やクレームとして上がってこず、その人の中に留めてしまうから、上司の能力不足を補って余りあると、問題が浮上してこない)

もう一つの原因が会社内にある、批判はしてはいけない、みんなで一緒に問題を考えようみたいな、脳が思考停止になってしまう文化がまかり通っていることに大きな問題があります。

日本の雇用形態においては、社員をクビにできないのが労働基準法並びに法律になっているので、低賃金で生かさず殺さずのような、企業側からすると、そういった雇用形態を取らざるを得ず、労働者側が不満を持ちやすい事も一因としてあります。

正社員の絶対的安心感と、異常なまでに固執する文化がある日本ですが、これも年功序列の崩壊とともに崩れ去っていくと考えられます。

だって大きく会社が変化しようとしているのに、雇用形態だけが変わらないのはおかしいし、何かしらプロジェクトが社内で発生して、それが終わったら報酬と解散をする事が当たり前の時代になって行った時に、

会社員として働くことと、フリーランスとして働くことの中間となる存在が生まれてくる大きくなっていくことは想像に難しくないからです。

日本の会社にある謎慣習が多すぎて、非効率を通り過ぎて、もはや宗教組織みたいになっている事も少なくないです。

ここを分解して本質を突き詰めると、個人の能力不足と会社組織の教育不足なのですが、病気の原因が分からなければ、神に祈ったり、祭事をする事で沈めようとするのと一緒です。

本当にすべき事なのは、病気の根本原因を探して、メンタルを整えるのか、スキルセットを上げるのか(リーダーシップ、マネージメント、感情のコントロール、指示命令系統)、ワクチンや投薬を開発するのか(これには時間を要する事は誰にでも分かります)問題に対して直接アプローチする手段をとる努力を、組織としてか個人として考えるべきなんです。

実際は、自分の会社を批判することにも繋がるので、個人のメンタルヘルスケアを実施したり、意味のない事をやる会社が多いです。病気の原因になる事が環境や仕組みの中にあって常にストレスが過剰にかかっている現状があるのに、個人に原因があるといっているようなものです。

そこでよくあるのが、会社の意識を統一しようみたいな、謎キャンペーンを急にやり出して、もっと一丸となりましょうみたいな。例えると、風邪引いてるのに、病気に対して意味のない便秘薬飲んで走って体力つけましょう的な、馬鹿丸出しキャンペーンを会社組織においては平気でやるわけです。

日本教育の問題点がここにあって、入社さえできれば、あとは努力しなくても、会社が人生や給与を全て保証してくれていた時代は、とうの昔に崩壊していて、個人のマインドセット(例えばセルフコンパッション)、スキルセットを作っていかないと、能力不足で組織は崩壊する、しているという話です。

努力をしても報われないと感じている原因としては、日本の会社にある組織編成は、年功序列や経験に基づくものが多く、業務のスキルや組織としての役割期待は、評価基準として優先度は低めに設定されている事があります。

③組織心理学
どんな人が組織として必要なのか、個々人が判断をする訳ですから、いわゆるムードメーカーや明るいだけの人と揶揄される事はあるが、時にはスキルを持っているよりも、組織としては重要な位置付けである事も少なくないですし、実際に必要です。全てKPIに表されたりすることだけではないです。

なんでこいつがこのポジションなん?と思われるのが管理職なのかもしれないが、会社の責任者に説明義務があり、上司と部下両方が一定の納得感(100%でなくて良い)を得られるように根気よく説明する責任があると思う。それを当事者の責任にしている場合は最悪です。

業務指示と確認スキルについては、それぐらい業務指示は丁寧に進捗を支える必要があり(マネージャーのもっとも大切な役割)、あまりにも主体性や察することや、思い通りにならなかった時の、上司の不適切な発言や行動が組織で働く立場からすると、レベルが低すぎて話にならない事が多い。

ここがしっかりと取り組めているだけで、職場の離職率は激減するのだが、指示命令系統が構造的になっていないと、やがて組織は死んでいきます。
体でいうところの、脳が働いていないと体がどうなるか分かりますよね。

役割の明示は、会社から見た時の社員の役割期待について、どれだけチームとして共有できているかということになります。野球でいうところのポジションが明確でないと、問題に対してアプローチしようとした時に、それぞれの動き方や役割がわかっていなければ、守ろうにも守れないわけです。

また、多様性を謳う会社が増えており、そのこと自体は素晴らしいのですが、数十人規模になると、必ず分断が起きます。(分断を生むエジソン)

それを繋ぐための人が組織には重要で、ただ仕事上の業務スキルだけで評価をするのではなく、繋ぐ役割をになってくれている人をいかに評価をして、会社として守っていくのか。これも長く組織として続けていくために重要な項目だと考えます。

そのため、必要なこととしては、思想を揃えていくのではなく、分断が起こっている事をまずは認める事、そして労働に対する価値観をお互い知る事(これからの生き方)ここに立ててようやくスタート地点に立てると思います。

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