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「共感障害 :「話が通じない」の正体」を読んで。

 547回目です。φです。

 血液検査で採血した部分が未だに赤くて、再生能力欠片もないんじゃない私…と少々自覚しました。これから少しは労わって生きようかなぁと思います。まだまだやりたいこといっぱいあるしね!

 そんなこんなで、本日は読書。他にも細々とした用事をこなして、あっという間に一日が終わりそうです(笑)

 読んだ本は実に興味深いものだったので、今日はそれについて書こうと思います。「共感障害」って知っていますか?


 共感障害、多分検索してもこの本しかでてきません!私も検索して、「あれ、この本でしか使われていない言葉なのかな」と勝手に結論付けました。

 いい感じの紹介文がダ・ヴィンチニュースであったので、ちょっと抜粋。

人の気持ちを感知する能力が欠損していたり、人の意識や所作を感じることができなかったりする症状をいう。共感障害には自閉症、ADHDも含まれるが、本書は今、光を当てないといけないのは、自閉症でもADHDでもない“第三の共感障害者”だとしている。

 ミラーニューロンの話などが書かれていて、とても面白いです。脳科学的なことも書かれています。ご興味があれば、ぜひぜひ。

 なんというか、この本に出てくる方々に似た人が近くにいる方も、読んでみたらお互いの理解が深まるかもしれません。私はビジネスパーソンにはおすすめだなぁと思いました。特にね!

 一部私もそうかもなぁと思いつつ、自分のあらゆることに対する反応を考え直してみました。

 私にはsiblingがいて、私は妹です。一人っ子か第一子かと聞かれることが多いのですが、残念、末っ子です。甘えることが末っ子はうまいよね、と言われるそうですが私は甘えることも甘やかされることも嫌いです。きゅうりを見た猫の勢いで甘えというものから逃げ出します。「私を甘やかすな!」と雄たけびをあげるくらい。私は人生でも瓦礫や野山、急流を駆け回る方が好きですね(笑)

 まぁこんなかわいげの欠片もない末っ子に対して、silbingはなかなかに甘え上手で、甘やかされることにも慣れていて。色々逆転しています。まぁ第一子だの末っ子だの、家庭や個人によるとは思いますが。

 私は第一子であるsiblingの様子を観察しまくっていました。何が良い行動で、何が怒られる行動で。どういった反応をしたら何事もなく終わるか、とか。目の前にある状況をとにかく吸収していたと言えます。基本的にはふたりで多くのことをやっていました。特に小学生までは。

 「ここで意地張ったら面倒なことになるんだーへーしないでおこう。」「この状況ではあの反応が望ましいんだろうなーよし覚えよう。」「あの態度に対して、この態度をしたら怒られるんだ。ふむ。」、とか。今でいうAIのように学習していたのでしょうね。以前から人間観察が私は好きで、反応に対して何が起こるか、を知るのが楽しいですよね。心理学での刺激と反応の実験を見ているようで。

 色々なパターンを学んだ。パターンから推測されるものも学んだ。私にとっては人の反応は、もしかしたら入力と出力のように見えているのかもしれない。ランダムなものじゃなくて。

 あ、ちゃんと個人個人によって反応は異なるし、完全に同じであるものはないと思っていますよ!かなり範囲の広い反応をパターン化しているだけで。ざっくりとしたまとめ方をしていますね。多分。

 社会で必要な、コミュニケーションに必要な枠組み、パターンを常に使っている感じ。きっと共感から来るものじゃなくて、私は学習から来るものなのだろうと思う。「これやってくれたら嬉しいな」じゃなくて、「〇〇ということは、この人物は✕✕を望んでいると推測される」、みたいな。

 まぁ人間、色々なことを考えています。無意識であっても、意図したものであったも、それを他人が知る術はない。いちいち「今!なぜその行動をとりましたかー!理由を聞かせてください!」なんて言っていたら普通に怪しい。捕まるかもだし。不審人物認定されることは確実だと思う。多分。

 自分の認識と共感について考えてみると、まぁ共感障害なのかもしれない。しかしながらそうではないかもしれない。今のところ問題になってはいないからいいかな、と私は自分に対してそう結論付けました。

 ちょっと思ったのが、これは如何に多くの経験をしたか、それが自分にどう作用したのか、にもよるかもしれない。私は自分に厄介ごとが振りかかることがとても嫌でした。感情論からの厄介ごとと言うか…思い返せば、「なんで分からないの!」とか結構言われたような。今までに出会ったことがないパターンの状況だったら。「言わないと分からないし、自分以外の思っていることなんて分からないよ私エスパーじゃないしー」と思ってました。

 そんなことを思い出して考えてみたら、いわゆる女性的な脳を私は持っていないと思います。学習したけどね。共感を望む人の場合、どういった態度や言葉が大切か、優先順位は何か、それらは心理学を通して学んだし、家庭環境でも学んだ。もしこの経験がなければ、またこの経験を通して私に悪い方面で作用しなければ、私は共感障害そのものの態度をとっていたかもしれない。まぁ”もしも”なので、それが実際にはどうなのかを検証する術はないのだけれども。

 この本を読んで、「なんだって”障害”ってつけるんでしょ!」と思う人は一定数はいらっしゃるだろうし、それは別に個人の意見なので「そう考えることもできるね」と私は思います。脳科学でどんなに調べても、未だに分かっていないことはたくさんあるし、すべての人間に結果が当てはまるわけでもない。人間の脳は複雑で、ひとりひとり異なるものです。

 しかしながら、面白いので私はおすすめしますね!そんなに読み終わるのに時間がかかるわけではないので、ぱらぱらとでも読んだら新しい発見に出会えるかと思います。

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