仕事のこと_②CG・Webの専門学校時代

○専門学校に入る時

僕は6年間、銀行システムのプログラマー・システムエンジニアとしての経験を積んだ後に、
新たな自分の可能性を探る為にその会社を辞め、1年間Webや映像の専門学校に行くことにしました。

僕はこの時、映像やCGやWebという、いわゆる「一般的な受験に必要な科目」ではない美術系(・技術系?)と思われることについて1年間学ぶことになりましたが、そもそも学生時代、美術の成績はあまりよくありませんでした。

いわゆる英国数社理がまあまあ結構いい成績を取れたとしても、美術はよくて真ん中以下、という状況でした。絵心はなく、幼少期に多少書いていたくらいで、絵やイラストを描きたいという欲求も特になく、成長しました。

ただ、この専門学校に入る時に、絵を描いて提出する、という課題がありました。

かなり時間をかけてたしかペガサスの絵を描きましたが、自分なりにはよく描きましたが一般的にはおそらく全然な完成度の絵で、入れるかどうか不安でしたが、なんとか入ることができて、安心したことを覚えています。

おそらく、絵の上手い下手プラス、本人のやる気のあるなしを図っていたのかな、と思います。
やる気だけはめっちゃあって、頑張って描いたので、よかったと思います。

○専門学校で学んだこと

それで、CG・Webを学ぶ1年間が始まりました。

まず前半年で学んだのは、CGに関してでした。

具体的には、CGコンテンツを作るソフト(当時は確か3DXMaxとMayaが2大勢力で、学んだのは3dsMaxでした)でまず3Dの絵を描いて(モデリング)、質感(テクスチャー)をつけて、ライトをつけて、動かして(ボーンを仕込んで)、カメラで撮る、レンダリングする、という流れでした。

ここで、CG映像作成ソフトの使い方と作品作成までの一連の流れを作りました。

また、映像編集ソフトとして、AdobeのAfterEffectやPremireも学びました。

ただ、やはりここで絵心がないのが災いして、モデリングの時点で苦しみました。クラスメートはとても手が早くクオリティも高くて驚いたことを覚えています。

ただ、この時に、映像編集やエフェクトをつけるのが面白く楽しく思ったことも覚えています。

また、絵コンテやシナリオを作って、実際にクラスメートと外へ出て、カメラで動画を撮ってきて、編集して、映像作品を作ったりして楽しかったです。

そして、前半期の作品制作としては、MVを作りました。ただ、既存の世間一般に広まっている曲を勝手に使って映像を作ってつけたので、発表会後に許諾を得ているのか、許諾を得ないといけない、というご指摘を受け、そういうものなのだな、と思いました。

やはり、勝手に作るぶんにはいいとしても、公開したり、それで収入を得ようとすると、著作権の辺りをきちんとする必要がある、ということは思いました。

また、後半年では、Webに関して学びました。

ただ、Webに関してと言っても、HTMLとJavaScriptの一部とCSSの一部を学んだ程度で、あとは卒業制作を何ヶ月かかけて作ったと思います。

Webについては、文法を学べば、その通りに作ってサーバにあげればその通りに表示され、あとはどんなサイトを作るか、ということ次第なので、それ以上深いこと(SEOなど)は学ばなかったと思います。

卒業制作では、当初はバトルもののCG作品を作ろうと構想していました。

ですが、モデリングなどを少し進めて時間が経った時に全く完成までに時間が足りない、と思い至って、方針を変え、完成した作品を作るために、美術館のような内装の建物をCGで作り、そこの額縁に自分が1年間で作った作品を起き、それをWeb上にアップして、Webで見られる、というものを作りました。

美術館内の移動は画面上の矢印ボタンを押す事で遷移するようにし、かつ、遷移時には滑らかにカメラが移動して行くようなアニメーションを入れて、美術館内がちゃんとつながっているようにしていました。

ただ、その分各ページが当時としてはとても重いものとなり、そもそも最初の表示に時間がかかる、というものになってしまいました。。(そういえば今の回線速度だとどうなるのか、ちょっと見てみたい気がしますね。)

このように、1年間学ぶ事で、ひとまずCGでコンテンツを作れ、Webサイトも作れるという状態にはなりました。

ただ、やはり、クリエイティブ業界は狭き門であり、僕の実力不足も厳然としてあり、その後の就職活動は苦しみました。

ただ、今考えても、この時にAdobeのPhotoshopとillustratorを使えるようになり、その周辺のことも分かるようになったことは、とても有益だったと思います。

デザインやコンテンツを作る時にはこれらは普通に最低限必要と言えるほどのものと思いますが、前職では全く見聞きすることも触ることもありませんでした。でもその後普通によく使った為です。

○二度目の就職活動

専門学校で学び終わると、自分が作った作品をポートフォリオとしてまとめ、それらを持って就職活動をはじめました。

僕は元々MVなどの映像作品が好きであり、VFXなどの映像効果も興味があったので、映像作品を作っている会社や映像効果やVFXなどの映像の一部を作っている会社数社に申し込みましたが、ことごとく不採用でした。

やはり、そもそも狭き門であり、新卒ではなく、かといって実務経験があるわけでもなく、専門学校で学んだといっても実務レベルには達していない状態だったせいと思っています。

そんな感じで申し込んで面接しては不採用の日々を確か2〜3ヶ月程度過ごしていた頃、CGの先生から連絡があり、プログラムができる人を探している会社がある、という事を教えてもらい、その会社に面接に行くことになりました。

その会社は全く知らない会社でしたが、話を聞くと、携帯電話(当時はまだ世の中にスマートフォンを存在していなく、今でいうガラケー・フィーチャーフォンの事)のメニュー画面(ガラケーは、電源を入れると1〜9,0,※ボタンに対応した機能を実行するようにメニュー画面が表示されていた)に動画を表示する(動画を特殊に加工して画面上に配置して、メニューボタンのフォーカス移動などをトリガーにして再生して見せるというもの)という新技術があり、それを自社で取り組むためにプログラマーを探している、というものでした。

僕は一応全然分野は異なりますが、前職で6年間PGやSEをやっていた為当然プログラミング経験はあり、また、動画を携帯電話で表示させる、ということで映像関係でもあるのでちょうど良いと思いました。

なので、その会社への入社を希望してその旨を伝え、無事に叶えられ、その会社に入社することができました。そして、携帯電話のコンテンツを作る技術者となり、その延長線上としてスマートフォンの技術者になっていくのでした。

結果的にこの一年でCG制作や映像制作のクリエイターとしての新たな自分の才能を見つけることはできませんでしたが、自分の人生において、新しい方向に進むことはできました。

こちらの携帯コンテンツ開発会社の事については、また別で書こうと思います。

最後までお読み頂き、貴重なお時間を使って頂き、ありがとうございます。
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