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ちずる奥様ストーリー【9】

やんわりと俺を押し返すちずるさん。その優しいながらも有無を言わない動きに、俺は思わず従ってしまっていた。
(やべ……何かNGに引っかかったか?)
 思わず勢いに乗って責めてしまったが、見落としていたNG事項に引っかかってしまったのだろうか。
 こういう店ではNG事項は絶対に侵してはならない。そうでなければお互い気持ちよくなれないし、大人の関係とはそういうものだ。
 焦る俺に対し、ちずるさんは笑顔を浮かべていた。
 どうやらNGに引っかかったというわけではないらしい。
 ちずるさんは俺の耳元で囁いて来る。
「今日は『お姉さんのS責めコース』ですから……責めるのは、私の仕事ですよ?」
「あ、ああ……そうだった、ね」
 普段下の者に気を使ってあれこれするのに疲れたから、今日は全部身を任せようと思ってそのコースにしたことを思い出す。
 しかしいかにも協調性が高くて、おっとりした感じの彼女に効果的な責めが行えるのだろうか。
 心配する俺に、ちずるさんはベッドの上に寝転ぶように指示して来た。

 

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