みらい奥様ストーリー【6】
部屋に入り、互いの荷物を置くと、みらいと俺はバスルームに入った。 「ふふっ」 「え、なにかおかしい?」 「ネクタイ、四十代なのに派手なのつけてるなって」 「それ、妻のプレゼントなんだよね」 みらいにスーツの上着を脱がせてもらったところで、彼女が笑った。 どうやら四十代では付けない紫色のネクタイをしていたから、らしい。 「この柄、アニメのやつじゃない?」 知らなかった。ただの柄だと思ってた。 アニメのタイトルを聞くと、劇場版の売り上げが百億円を超えた有名作品のものだった