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ポルトガルのファドという音楽には隠匿性がある

こんにちは。
普段、海で海洋生物の死骸を集めては、
それらを題材に
ファドを創作している
葬送のオルケスタ「墓の魚 PEZ DE TUMBA」
作曲家です♪

私は多分、日本では唯一
ファドを作曲し、
ファドの詩を書いている作家です(多分(笑))。

ファドは、ポルトガルの音楽で、
ファドにも、
古典ファドや、
悲壮ファド
ファド・ヴァディオなど
色々な種類が細かくあるのですが、
ファド・マリニェーロ(船員のファド)の起源よろしく
私の詩は
海洋生物の死
をテーマにしています
(ただ、実際の
古典のマリニェーロの形式とは
全く異なりますけど)

いずれにせよ
ファドの関係、
というより
ポルトガルの関係は深いのです。

ファドとは何か?
をここで語ってしまうと、
長くなり、
この記事が終わってしまいます(笑)ので、
先の話をします。

さて、

ポルトガルのファドという音楽には
隠匿性がある。

それが私がこの音楽に感じる事です。

それは歌詞からだけでなく、
からも。
そして実際の
ポルトガルの歴史からも感じる
気配の様なものです。

夜の納屋に隠れ、
ひっそりと屈辱に耐え、
貧困の中、政治的反旗の機会を狙う
隠者達の気高さ。

下手すれば、
そんな機会は永遠に訪れないのだけど、
それでも諦めない
詩人達の誇り・・・

まぁ、実際は
政権がファドを国の支配下に置き、
政治不満を抑える娯楽として
大衆に与えようとした説(時期)
がある位なので
複雑なのですが
(ファドという精神も一枚岩ではないので)
それでもその音は本来、
大衆達のものであり、
町で生まれたものなのですよね。

これは、日本の
ただ消費、消費されの
夜の町と違う。
政治思想に書き
(歌詞が全てそうではないですが)、
耐え忍ぶ人々の音楽
だと私は感じる事があります。

いや、ファドだけではなく、
ブラジルのカンガセイロ匪賊とか、
フランスの風刺シャンソンとか、
元来、悪政が強いる貧困や、
不自由に対する
反骨精神なんですよね。
大衆の文化(芸術)の多くが・・。

日本でも、
不屈の反骨精神を持ち、
孤高に死や嫌悪と向き合い、
貧困の中、
不服従を持って生きる皆さんは、
ぜひファドや、
ある種のラテン音楽を聴いてみて欲しいです。

もしかしたら、
その魂に宿る気高さと不屈性に
ハマるかもしれませんよ。

音楽ではピンと来ない・・という方や、
ファドにハマったという方には、
ポルトガルの風刺作家の
ラウル・ブランダンの小説が映画化した
「家族の灯りO Gebo e a Sombra」(原題[ゲボー氏と影])
というポルトガル映画もオススメです。

対話演劇の様な地味な作品だからこその
ポルトガル芸術性をぜひ味わって欲しいです。

この映画、
[古きポルトガルの家族観と
それを軽視する若者]

的なテーマとも言われていますが、
あらゆるものへの風刺である
ともいえると思います。

生きる痛みというか、
打ちひしがれる魂の談話というか・・


そんな訳で、
本日は私達
「墓の魚」もテーマにしている
ファドに関する雑談でした♪

これからも
葬送のオルケスタ
「墓の魚 PEZ DE TUMBA」

よろしくお願いいたします~。





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