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詩「網から捨てられ、漁港の渇きにより死んだ」

「網から捨てられ、漁港の渇きにより死んだ」
黒実 音子

網から捨てられ、
漁港の渇きにより死んだ
巻貝ケレティア・ケレティの死肉を
海水に浸す・・・

先程迄、生きていた肉は
元に戻した所で、
もう永遠に動く事はないのだ。

それは別の平行線の先に
行ってしまった。

肉(サルクス)は所詮、肉(カルネ)に過ぎない。

この地上に彷徨う剥離職人(レカイエ)は、
心臓の躍動と、
死を明確に分かつ・・

無慈悲にも・・
孤高に・・




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