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映画「キュア ~禁断の隔離病棟~」観ました

「キュア ~禁断の隔離病棟~」観ました。
素晴らしい。

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これ、かつてヨーロッパでウナギが、
どうやって繁殖するのかがわかってなくて
「泥から自然発生する」
という迷信すら生まれ、
多くの学者がウナギの生殖を研究していた事や、
ウナギは川にいる時は大人にならず、
海(外)に出る事で成熟し繁殖する

という背景を、
この作品のヒロインなどの存在に
重ねているのだと思うんですよね
(そういう意味を匂わす台詞もある)。

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全編的にの様な言葉がつぶやかれ、
ストーリーもどこからどこまでが妄想で、
真実なのかわからない様な作りをしていますが、
詩というものは真理を追究する芸術ですから、
バレリーナの人形にまつわる
「踊る彼女は夢の中にいる方が幸せ」
という台詞を軸に
[人間の現代社会の組織の中で使い潰されていく者達も、
ある意味、幻想、偽りの洗脳の中に
生きている様なものじゃないか]

という風刺をぶつけている様にも思えます
(様々な解釈余地があると思いますが)。

自殺してしまった父親のシーンで語られる
「(真理の光に)目覚めたら、
もう暗闇の中には戻れない」

という台詞も意味深ですね。

この世界は現実にいたって、
目を閉じていたって、
の中にいる様なものなのですから。

とても美しい幻想作品でした。
amazonの評価が低すぎるのが
むしろ意味不明な作品。

「アサイラム 監禁病棟と顔のない患者たち」
「シャッター アイランド」
にも似た雰囲気があり、
ある意味、洋館の吸血鬼退治的な側面もある
豪華な物語です。

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