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どうする経歴書

ペルソナの鳴海です。

突然ですが、私はここ数年、NHK大河ドラマが生活の一部になっています。
10代、20代の頃は、興味が湧かなかった大河ドラマが気になって仕方がありません。

歴史が変わるような出来事、その時の心情の描写は、現代の組織づくり、人材育成につながると感じるようになり、ドラマとわかっていても大河から学ぶことが多いと感じるようになりました。

2023年のNHK大河ドラマ「どうする家康」もチェックしており、執筆時点は第2話まで放映(視聴)済みです。桶狭間の戦いとその後の場面で、元康(家康)の意思決定が求められ、さっそく「どうする??」という展開でした。

転職においても「どうする?」が数多く起こります。

今回は私が支援することが多い日系企業への転職活動、特に活動の初期にむきあうことが多い、3つの「どうする経歴書?」をテーマに書き進めていこうと思います。

3つの「どうする経歴書?」

・経歴書しっくりこない、どうする?
・書いたけど伝わらない、どうする?
・書くことが無い、どうする?


経歴書作成を困らせる根本的な理由

初めての転職の方に限らず、何度か転職を経験されている30~40代のミドルマネジメント、さらには経営層の方でも、経歴書を作ったものの、何かしっくりこないと感じている方は少なくありません。

「経歴書しっくりこない、どうする?」問題です。

様々な要因ではありますが、転職活動初期は経歴書を見てもらう相手(=転職先候補の企業、もしくは企業群)が求めることがイメージできない、イメージするための情報が少ない、ということが経歴書作成を困らせる根本的な理由と考えています。

多くの方は、経歴書をとりあえず作ってみたけど、しっくりこないという状況に陥ります。

キャリアの棚卸、実績の振り返りをして経歴書を書き進めていったものの、誰に伝えるかがわからないままでは、何を書いても「これが正解だろうか。どうする?」という状況にとどまってしまいます。

それは当然のことです。
ビジネスシーンにおいて、クライアントの目的をしらないまま提案書を持ち込まないですよね。また、プライベートにおいても、例えば、送る相手がわからないけどラブレターを書いたりはしないと思います。

転職活動の初期は、様々な転職先企業の情報収集を平行しながら、経歴書を作成しているケースが多いので、焦点が合わずに違和感を感じてしまうのです。
また、企業の求人情報があふれており、取得しやすい状況で、あれもこれもと企業をみていると、焦点が合いにくくなるという側面もあります。

転職の動き出しのタイミングで汎用的な経歴書を作るということで書き出すことは良いと思いますが、転職活動を進めていく中で、転職先候補の企業や業界を特定し、個々や業界の課題を想定していくことが重要です。

しっくりくる経歴書作成の第一歩は、企業の状況や課題を想定をするための情報収集です。
作成時の違和感を解消し、特定の企業に向けた経歴書を丁寧に作成してくことをおすすめします。


伝えたい実績を前提も踏まえて記載する

続いては、「書いたけど伝わらない、どうする?」問題です。

届けたい企業を明確にして経歴書を作成したものの、書類選考が通過しない、面接で想定していた話ができない、ということが続くのであれば、書いた内容がうまく伝わっていない可能性があります。

経歴書を書き進めると、実績の記載に力をいれることが多いと思いますが、実はここに罠があります。

セールス職種の方が毎年の売上実績を羅列しているようなケースを想像してみてください。

極端な事例ですが、


20XX年4月   ○○支店長  着任
20XX年9月   ○○支店長  半期達成率120%
20XX年3月   ○○支店長  通期達成率120%


このように実績のみで端的に経歴書を記載されているケース、実績を出していることは明確ですが、「達成に向けて何をしたのか?」「前年比達成率は?」「支店長の着任前の状況は?」など、様々な疑問が浮かびます。

ここで実績に加えて、支店長着任時の状態(過去数年予算の未達成が続ていた、など)、業界全体の市況感(市場全体が成長しているのか、停滞しているのか、など)を記載すれば、どのような状態での実績か、ということが見えてきます。

経歴書の行数にすれば、1~2行ほどの前提を記載することで、例えば「マイナスの状態から転換した実績をもつセールス人材」や「市況がダウントレンドの中で、新しい商品による状況を変えたセールス人材」と実績の伝わり方が大きく変わります。

セールスとは違い実績が数字で見えにくい職種の方も同様です。
例えば、プロジェクトメンバーとして、バックオフィスの仕組みづくりに参加した場合など、どういった状態、どのような課題をもってスタートしたのかを記載するだけで、実績の伝わり方が全く異なります。
転職先企業が、同様の課題感をもっていれば、実績の記載は必ずプラスに働きます。

社内と社外の評価は必ずしも一致しない

最後に「書くことが無い、どうする?」問題です。

転職に向けたご面談で、「そんなことを書いてしまってよいのですか?」というコメントをいただくことがあります。

転職に向けた面談に中でお伺いしたエピソードを経歴書にご記載いただきたい、とご依頼をさせていただいた時の反応です。

経歴書を書き進めるときに、「実績がない」と悩まれる方もいらっしゃいますが、社内的には評価がされない業務や成果が、社外ではとても重宝されるご経験であったりすることは少なくありません。

最近も「経営企画、管理部門まで幅広くゼネラリスト的に業務を経験しているものの、どれも専門性に欠けて、記載する内容に困っている」というご相談をいただきました。
お話をお伺いすると、確かにゼネラリスト的に動いている一方で、ある領域では専門性が高く、実績として仔細を記載いただくことをご提案しました。

本人からすると「そんなこと」かもしれませんが、外部から見ればすごい実績・経験だったということは少なくありません。

社内と社外の評価は必ずしも一致しません。
書く内容に困ったときは、自分の視点だけでなく、企業の視点も踏まえて判断をしていくことをおすすめします。

最良の選択肢にむけて、手間を惜しみません。

今回、経歴書作成における3つの「どうする?」をお届けしました。

ペルソナでは、最良の選択肢を提供するために、転職活動のひと手間を惜しみません。

転職活動は面倒と思うことも多々あると思います。
経歴書リバイスのお話をさせていただいて、そのあとで音信不通になる方もいらっしゃいます。(連絡がとれなくなると自分の力不足を痛感します。凹むことも多いです…)

ただ、ひと手間、少しの考察、ちょっとした作業が今後のキャリアの可能性をひろげます。

転職活動、経歴書作成の一つの考え方として参考にしていただけると幸いです。

ペルソナ株式会社 鳴海

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