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読み飛ばしするお子さんへの見立てと支援内容
「宿題の音読が上手く出来ません」
という相談を受けました。
「あ・・る・・・し・・・、お・・・じい・・さ・・ん」
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低学年のお子さんなので確かに逐次(ちくじ)読みで、まだ読み方が分からない文字もある様子。それでも宿題に対して、嫌がる素振りなく、頑張っている姿を見て、正確に評価をして、家庭と小学校とが連携を図り、正しい支援に繋げる必要性を感じました。
【逐次読み】
読みが困難という課題の中で、逐次読みになるという児童生徒の実態があります。音読
の際に文字を一文字ずつ追いながら読むため、詰まりながらの読みになったり、読むのが 遅かったり、読んでも意味を理解できていなかったりすることがあります。
音読するところを見ていて、気になった点が3つ
①途中で読む事をやめて他事がはじまる
②目標に視線を固定出来ない
③読んでいるところを見失う
お子さんが周囲の人の動きや物音に対して、注意が逸れやすく、自ら課題に注意を戻すことが難しい様子でした。また目標物に視線を固定することが難しく、視線がウロウロしている。それと大人が指差しして目標物を見つけやすいように補助が常に必要な状況。また物事を見つけるのに時間がかかる様子が観察されました。
やる気があるのに音読が上手くできない状況は理解できました。それぞれの支援方法として以下のように考えました。
1.注意力の支援:
日常生活を予測可能なパターンにすることで、お子さんの注意を引きやすくします。例えば、定型的なルーティンを作ったり、タスクを小分けにして進めたりすると良いでしょう。
長いタスクを短いステップに分け、途中で小休憩を取ることで、お子さんの注意力を持続させることができます。
小さな目標を設定し、達成するごとに褒めることで、お子さんのモチベーションや注意力を高めることができます。
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2.物事を見つける力の支援:
目の動きや焦点をサポートするために、拡大したり、文字を強調表示するなどの視覚的な補助具を使うと良いです。
目の運動を強化するための活動を取り入れましょう。例えば、目を追いかける運動や目の移動を伴うゲームなどが有効です。
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3.目的地を見つける力の支援:
マップや案内図を使って目的地を見つける手助けをします。目印や色分けされたルートなど、わかりやすい視覚的な情報を提供します。
物理的な手がかりを設けることも助けになります。目的地への道にカラフルなサインや目印を置くと、お子さんが自分で目的地を見つけやすくなります。
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今回は、音読が苦手かも?のご相談から
日々の臨床思考過程を中心にお伝えしました。
日々の臨床に一つでも参考になれば嬉しいです。
一緒に頑張りましょう。
私も頑張ります。
作業療法士 木股
【縦書き・横書き文章における読書時の眼球運動の比較】 臨床眼科 60巻7号 (2006年7月)
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