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「ミルクさん」という謎の参加者

ミルクさんを初めて知ったのは、2019年くらいに短歌投稿サイト「うたよみん」を少し覗いてからでした。
短歌をかじりはじめた私にでも明らかに他の参加者とは違う雰囲気が漂っていて、何と表現するのが適当なのか解りませんが、孤独というか孤高というか、ちょっと何ものも寄せ付けない取っ付きづらい感じがプンプンしていました。それでも短歌の何が良くて何が悪いのかも全く解らない私に時折ミルクさんの歌はグサリと突き刺さり、他の歌では味わえない感覚をもたらしていくことが不思議でなりませんでした。
丁度ブログをはじめられて、うたよみんに投稿されていた歌も徐々にブログへ移されていきました。あまり数をたくさん投稿することは好まれないとのことで、「うたよみん」はお休みされているのですが、そのかわりに綴られたブログにはとてもアグレッシブに短歌についてのお考えなどが書かれていて、大きな謎であった氷の塊が少しずつ溶けていくような実感を持ちながら読ませて頂いています。
他の方に紹介したい短歌もたくさんあるのですが、なかなかそうすることが許されずにいました。何とか少しだけお許しを頂くことができました。

ミルクさんから示された唯一の条件は「ツイッターやインスタグラムは使わないこと」。さすがに厳しい、厳しすぎる。
しかしこちらも食らいついた手前後には引けません。noteのような媒体もあることを知りようやく記事にする所まで辿り着いたのです。

まだ私では何処が良くて何処が悪いのかなんて微塵も解りませんが、とにかく他の歌人や短歌とは違う「言葉の種」のようなものを含んだ実のような歌が目立ちます。おそらく言葉に対する真摯な姿勢がそうさせるのだと思いますが、瑞々しさや臨場感が際だっていて、観察眼がとても鋭いことも容易に想像できます。同時に、言葉を蔑ろにしている歌や歌人には大なたを振るうように断罪する激しさも垣間見えます。それでも読み進めるとだんだんこちら側(ミルクさん側)に居ようという気持ちにさせられます。批判することが好きなのではありませんが、あまりにもいいね!いいね!の風潮に自分も何処か違和感を感じていたのかもしれません。
ブログの中に書かれていた言葉が、いつも頭の中で繰り返されるのです。

・「自分だけが自分の歌にマイナスを付けることができる」ことを忘れない

そのくらい、甘やかされた環境だということなのでしょう。私は「歌」の部分を「判断」や「人生」に置き換えていつも自問自答しています。

そんな、まるで禅問答のような気付きをくれるちょっと厳しめのブログ、「短歌のリズムで」から短歌をご紹介していこうと思います。

皆さんも是非一度、覗いてみて下さい。

ミルクさん 短歌のリズムで  https://rhythm57577.blog.shinobi.jp/

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