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映画『一月の声に歓びを刻め』 カルーセル麻紀に賞を!男優賞か女優賞か知らんけど(ネタバレ感想文 )

監督:三島有紀子/2024年 日(2024年2月9日公開)

普段はあまり観ないジャンルの作品なんですが、実は映画女優・前田敦子が好きなんですよ。秋元康が嫌いなのでAKBにはビタイチ興味なかったんですけどね。

結論を先に言うと、前田あっちゃんも悪くなかったんですが、カルーセル麻紀が抜群に良かった。
ぜひカルーセル麻紀に賞を!
主演賞なのか助演賞なのか、男優賞なのか女優賞なのか知らんけど。

三島有紀子監督作品は実は初鑑賞。
彼女がチーフ演出を務めたというNHKドラマ『半径5メートル』(2021年)は偶然観てたんだけどな。

ただまあ、私の中で三島有紀子という「作家」は、『しあわせのパン』(2012年)と『ぶどうのなみだ』(14年)のイメージが強いんです。観てないけど。自身のオリジナルだからかな?

それもあってか、本作の冒頭がそうですが、「食」に「丁寧」な印象です。
それは「生き方」の丁寧さにも繋がるように思えますし、そもそもこの映画の撮影も丁寧です。

一口に言うなら「丁寧な映画」。

3つのエピソードとも「水」の近くの話なんですよね。
湖、海、川、それぞれの水が「表情」を見せる。
穏やかに落ち着いている時もあれば、荒波の時や凍てつく冷たさの時、あるいは薄汚れた一面を見せる時もある。
この「水の表情」の多面性は、人にも当てはまるんだと思うんです。
これが、この映画で感じた一番の感想。

三者三様、事件で傷を受けた「心」を「弔う」映画。
三島有紀子自身の自伝的要素も含まれていると聞きますが、過去の自分を弔い、新たな自分に生まれ変わる人々を描いた作品だと思います。

丁寧で、いい映画です。
だけど好みじゃないんだ。申し訳ない。

(2024.02.12 テアトル新宿にて鑑賞 ★★★☆☆)

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