(続々)VTuberにハマったという話―またはボカロPという沼トラップ
10月17日にVTuberにハマったという話を書いた。
それから1カ月半が経ち、季節は冬となり、2022年もあと少しという12月に入った今日の状況は、沼にどっぷり浸かるどころか潜水を始めている有様だ。
それも潜水艦とかそういうレベルではない。「しんかい6500」のような深海探査艇に乗っている気分である。底が見えねぇ。
この前、とうとう秋葉原のコトブキヤとアニメイトに行き、ジョー・力一と加賀美ハヤトの缶バッジだけでなく、レオス・ヴィンセントのソロシングルCD「FOCUS ON」、オリバー・エバンスとレオスのアクリルフォトスタンドを買ってしまった。
そろそろレイン・パターソンのグッズも買ってしまいそう。びーぴーえむ良いよね。
さて、にじさんじの動画を巡り、オリジナル曲を聴いてうちに気づいたことがある。
それは僕が気に入るものはだいたい、何年も親しんできたボカロPが関わっている曲ばかりという点である。魂に刻み込まれているとしか思えない、この抗えない吸引力。果たして何に惹かれているのだろうか。
なおこの記事はゲマズライブを流しながら書いている。もう終わりだおしまいだ。
Hurrah!!
VTuberのオリジナル曲というさらなる深みに沈んだきっかけは、やはり「にじさんじフェス2022」のイメージソング「Hurrah!!」だろう。
初めて聞いた時は衝撃が走った。この時はまだ歌っているライバーすらほとんど知らなかったが、背後に描かれたファンアートからは、にじさんじ好きの熱量も感じられ、何度も何度も聴くくらいドはまりした。
一体誰が作詞作曲したのか?それを見て、2度ビックリした。
「じんさんやんけ……」
どこからも内定をもらえず、私生活でも嫌なことがあって一番厳しい時期に聴いていた「オツキミリサイタル」。そこから、あの時代と向き合わせようとするボカロPの曲が次々とにじさんじから放たれてきた。
Virtual to Live
VTuberはカラオケ配信や歌枠などでさまざまな曲をカバーし、時にはMVを動画として上げている。
大きく話題になったものとしては、壱百満天原サロメによる「メニメニマニマニ」のカバーがあるし、僕が大好きなジョー・力一と町田ちまの「獣ゆく細道」、SMC組による「シュガーソングとビターステップ」といったものもある。
こうしたコンテンツで僕が好物としているのが、グループ全体を包括するようなテーマソングだ。
東京ディズニーリゾートなら、東京ディズニーシーのテーマソング、あるいは25周年の「魔法の鍵 ~The Dream Goes On」。サンリオピューロランドなら「ピューロマーチ」だろうか。初音ミクなら「みくみくにしてあげる」、プロジェクトDIVA→プロジェクトセカイであれば「Glory Steady Go!」がそうした感じがする。宝塚歌劇団で言うと「おゝ宝塚」と言えばわかりやすいだろうか。
だから大好きなのだ。Virtual to Liveが。
Virtual to Liveに初めて出会ったのはNJU歌謡祭2021のアーカイブだった。出演ライバー全員が歌う迫力に圧倒され、何度も繰り返し見た。
とにかく歌詞が良い。「見てる明日がそれぞれでも」という言葉が大好き。サビから始まる曲の構成も良いし、ラスサビの後にコーラスで月ノ美兎のファーストソングであるmoon!のメロディが入るのも良い。こういうのに本当に弱いんですよ。
一体誰がこんな素晴らしい曲を作ったのか。作詞作曲を見てみると。
「kzさんやんけ……」
これはもう大好きに決まっている。魂に「ストロボナイツ」、DNAに「Last Night, Good Night」、刻まれた「Tell Your World」には抗えない。
誰かにピンポイントで狙われている。そんな気がしてならない。
恐ろしい。このままではCDを買ってしまう。なおVirtual to Liveは力ちゃんと鷹宮リオンも歌ってる。あかん(語彙力)
さくゆいたいそう
そうやって震えていると、新たなオリジナル曲に気づく。もうフラグは立った。MVの絵から誰が作ったかわかってしまう。
その名は「さくゆいたいそう」。
作詞作曲はキノシタさんである。
かわいいダンスの振りが公開されているせいか、TikTolで爆発的な人気を博している。男女問わず、ちゅるりちゅららゆらるらら踊ってるのは驚く限り。というか高校生とかインフルエンサーに浸透しているの、素直にすごい。
以前から追ってきた身としては嬉しい。みんなウナちゃんの曲も聴こう。お勧めは「はやくそれになりたい!」だ。
かつて学生時代をニコニコ動画にアップロードされるボカロ曲で過ごした身としては、まさに世代と言っても良いボカロPの新曲がにVTuberと共に現れる時、もはやそれは伝説なのだ。
思えばVOCALOID文化も誰でも音楽と歌を作れるという技術と、それを気軽に投稿出来て反応が見られるニコ動というプラットフォームの存在があったからこそに思える。
私たちを虜にしたボカロPたちが新しい文化と共に、またエンターテイメントを提供してくれ続けている。それだけで、希望が持てる。
バラバラ~仮初レインボーローズ~
ところで、椎名唯華と言えば同じく大好きなライバーの1人、花畑チャイカと歌ってる「バラバラ~仮初レインボーローズ~」という曲があった。
にじさんじのB級バラエティ(仮)のテーマソングなのになぜかこの二人。不思議な曲調に作詞作曲者を見る。
「OSTERさんやんけ……」
思えば大学1年生の頃、人生で初めて聞いた初音ミクのオリジナル曲が「恋スルVOC@LOID」だった。そこからボカロにどっぷりと浸かったのである。
歴史は人と共に繋がっている。
そんな妙な感慨を抱いた2022年の冬だった。
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