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教員から海外営業に転職

ぺんぎぃぃぃぃぬと申します。現在ドイツの大学院で応用言語学を学んでいます。

この記事は『英語教師の転職』についてボクの経験を書こうと思います。

また、求められていないかもしれませんが、英語教師の転職での強み?も少し書こうと思います!

※あくまでボク個人の経験とそこから得た感想です。

ボクのキャリアについて

ボクのキャリアあらすじ
ボクは私立の高校で英語教師をしていました。その後、フルブライト奨学金のプログラムでアメリカに留学したことをきっかけに学校を辞めます。帰国後、半年ほど中学校で臨時の講師として英語講師をした後、民間企業(日系メーカー)で海外営業として働きました。

学校で英語教師として働いていたのが約2年半、メーカーの海外営業をしていたのが約2年間です。どちらも20代で、しかも長期間働いたわけではないのでその仕事の「核心」の部分まで理解している先輩方からするとひよっこだと思います。

ただ、英語教員→国費留学→海外営業→海外大学院進学、という少し珍しい?キャリアではあると思います。

結論

"ボクの場合は転職した会社がホワイトで、かつ若手も海外代理店の担当をドンドン任せてくれる会社だったので成功!充実した転職だった。"

英語教師時代

残業が半端なかったです(しかも基本無給)。
月の残業時間が平均で80時間。繁忙期は200時間近くの残業をしていました。

当時はアメリカの留学プログラムに出願するために毎日勉強もしていたので凄まじい生活を送っていました。

朝7時半くらいに出勤→退勤は大体22:00くらい。
その後、ファミレスで翌3時くらいまで勉強、出願準備。
帰宅し睡眠、また出勤。。。

テストや学校行事、担任クラスの生徒の家庭訪問などがある場合には帰宅が日を跨ぐ、もしくは持ち帰っての仕事で徹夜、みたいなこともままありました。

しんどい、でも年に数回、本当に嬉しい瞬間(生徒の成長)に出会える、そんな仕事でした。嫌いじゃなかったです。でもプライベートはぶっ壊れていました。

その後、運よく出願していた留学プログラムに合格し、約1年間アメリカに留学。

帰国した後、ボクは民間企業で働いてみたいという気持ちが強くなりました。「どちらが向いているか自分で体験してみたい」、「いずれ英語教育の仕事に戻った時に民間企業での経験で他の人材と差別化できる」と考えました。

そうして転職活動をスタート。
転職エージェント(アルファベット3文字)に登録、「日系メーカーで海外営業職」を条件に探し、無事転職しました。

メーカーの海外営業時代
まず焦ったのはみんな定時や定時すぎ1時間くらいでほぼ帰っていたことです。教員時代、夜遅くまで職員室に残り、事務作業や他の教員と話したり、教材研究している、みたいな環境が「当たりまえの職場の風景」だと思っていたのでとてもソワソワしました。
「え、ボクも帰っていいのか!」と驚きました。

仕事面での教員との圧倒的な違いは「お金」と「ビジネスの人間関係」と言うとことでしょうか。教員時代、お金を意識する場面は少なかったです。

海外営業になってからは自社製品の価格はもちろんですが、自分の担当する国の代理店に対していくら売り上げているか、今後どのくらい伸ばせるかまたそのためにどんな策を打つかみたいなことを日々考えるようになりました。

「ビジネスの人間関係」というのもやはり学校内の人間関係と種類が違うように思いました。そもそも、学校の教員をやっていると日々何百人という生徒と接し、多くの教員たちと接するのでコミュニケーションの能力は磨かれると思います。ただ、ビジネスの場では取引先などとたとえプライベートの話をするようになってもお金がつなぐ関係性であることを感じます。

英語教師→民間企業どちらでも活かせる点

・英語力は重宝された

ボクの場合は海外営業はもちろん民間企業で働いたことがない状況でした 
が、英語のスキル(TOEIC 900点オーバー、国費で留学経験あり)とそれまでの過程を評価されその会社に採用されました。
 
実際に働くと日系メーカーだったこともありボクより英語のできる同僚は少なく、海外の取引先のとのミーティングでも他部署の通訳はもちろん、自分からも発言する機会を得やすかったです。結果として、比較的早くに海外代理店の担当を複数任され、加えて新規市場の開拓なども行うことができました。

とはいえ、基本的に海外営業や貿易事務を行う人たちは平均的な英語教師よりも英語力が高い場合が多いです。

英語で速く、正確に読み書き、そして話すことができるのは海外営業の基礎スキルとして必要だと痛感しました。逆に英語教師をしていてTOEICや英検などのスコアが高く、正確に読み書きはできる。でも、海外顧客と相対するとビビってyes人間になってしまうタイプの人は海外営業は少し厳しいかもしれません。話すのが苦手、と言う場合は「貿易事務」の方が向いているかもしれません。
 
ただ、ボクのケースはあくまで20代だったこともあり海外営業未経験でも採用されたと個人的には思っています。とはいえあなたが30代以降の転職の場合でも企業によっては語学力重視で採用していることもあるかもしれません。

・自主性

これは良い点も悪い点もあります。教員時代は自分の学級を持ち学級担任もしていました。自分が仕事をしなければ代わりにやってくれる人がいない状況は多かったです。とっさにパッと自分から動く起点も必要です。

海外営業になってからも自分からパッと動く、と言うのはいい点でしたが場合によっては一つの判断や、顧客とのやり取りで同僚に確認せずに勝手に一人で良かれと思って動いた結果取引がうまくまとまらなかったりします。

チームプレイヤーでもあり、一人でもガンガン動ける、そんな部分は教員時代と海外営業で似ている部分だと感じました。

まとめ

英語教員からメーカーの海外営業に転職したことはボクにとっては非常に大きな経験となりました。ただ、英語教員は民間企業の採用担当者が「価値」を見出す個人スキルが少ないですし、海外営業の直接的な業務とは関連する部分が少ないようにも感じます。

おそらくボクの英語力がもっと低かった場合は相手にもされず、転職活動も難航していただろうなと後から感じました。

英語教師が民間企業、特に今回のように海外営業に転職を検討する場合は高い英語力、とりわけ実践的に速く、正しく「聞く・読む・話す・書く」全てができる必要があります。

民間企業での就業経験がない、ビジネスの経験がない、というハンデがありますし、そもそも海外営業を生業にしている人たちは英語教師が思う以上に外国語運用能力があります。中には日本語以外に2つ以上の外国語を使いこなす人もいます。

簡単とは言えない英語教師の転職ですが、根気強く探せばきっと「しっくりくる」職場が見つかるかもしれません。

この記事が参考になれば幸いです。


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