痛み、そして晒すこと
「エイミーさんは高校生になれるんだ!?」
「高校生のような感受性で物事を見ることを、長く大人をやっていても忘れないでいるんだ」
小説「ジミー」を読み終え、すうぷさんは「びっくり」されたそうです。
「高校生のような感受性」は、
「ずいぶん前に忘れてしまった、というより 抑え込むのが当たり前になった感覚」であり、
「感じたのだから、忘れているだけで、無くしてはいない、と信じたい。」と書かれています。
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彼女が、読みながら感じたこと、それは、私たちの中に確かに存在していたものではないかと、私は思いました。
「懐かしくて切なくて正直な大切なもの。深いところが揺さぶられて、まだ言葉にできない。大切な何か」
それが、「ジミー」を読むことで、彼女の中から呼び起こされたのでしょう。
だから、もちろん、失くしてはいない。
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私は、17歳の主人公から見た世界を描きましたが、もし今、その年齢だったら、書くことはできなかったでしょう。
傷だらけで痛い時には、自分を守ることに精一杯だからです。
痛みを感じると辛いから、私たちは、なかったことにしていく。
おそらく、誰もがやっていることでしょう。
だけど、私は、美しさや、本当のことは、そこにこそあるのではないか、と思うのです。
「ジミー」を読むことで、すうぷさんの中に呼び起こされたもの。
表にあって、乾いていて、ただ通り過ぎていく軽薄な楽しさではなくて。
痛みとともに、美しさがあるのではないか。
私たちは、海の底に潜っていくことができる。
何かが落ちている。
その時に、美しさがある。
私は、そこに、晒されているように思います。
(終わり)
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「ただの青春ラブストーリーじゃ、なかった」
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