あとがき、プリンへの付加価値

長編小説の最終話を先日書き上げました。
怒涛のように頭に映像が流れ込み、いてもたってもいられず流されるまま文字へ変換する。
もうこれ以上ないくらい物語は書ききったと思っていたのに、不思議なものでした。
内容は全話が終わったその後のお話のため、すぐに公開することはありませんが、いつか世に出すことがあればとても幸せなことと思っております。

閑話休題

短編小説、いつも楽しく創作しています。

私が身体の不調がひどかった頃、母からの勧めでとある病院に通うことになりました。
小説と同じく、薬を使わず、触れるだけの治療。
以前別の病院では「気合療法」と言って、先生が手をかざして奇声を発する治療をされて逃げ出したこともあるので、私は疑心暗鬼でした。
精神科によくあるカウンセリングみたいなものかもしれない(私は話をすることが苦手です)と不安もいっぱいで。
でも、そんなことは何もなく。

本当に、小説のようなことをされていました。

さて、せっかくのあとがきなので、名前の由来でも書きますね。

目の見えない患者「テルミ」様は、輝や照の字どちらでもよく、そして光を見ることができません。
耳の聞こえない患者「ナミマ」様は、音の元=波から取り、そして波を受け取ることができません。
最後の「ム」様は、無。心が外に飛び出てしまって中身が「無」状態から付けました。

この小説を思い付いたのはこちらの記事がきっかけでした。

テルミ様には耳を、ナミマ様にはおそらく目を塞いでもいいと先生は言っていると思います。
刺激をシャットアウトしてもいいじゃないですか。辛いなら、ちょっとくらい逃げてもいいじゃないですか。それで自分の気持ちが楽になるのなら、何も問題はないと私は思うのです。
穴を塞いでじっとして、春になれば少しは気持ちも前向きになるかもしれない。
それを思い出させてくれた、素敵な記事でした。

語り手の妖精はもう二度と飛べない女の子です。それでも小さな足で毎日おやつの時間にプリンを先生に届けています。二時に準備スタートして届けられるのは三時頃、と脳内では考えていました。ものすごい労力です。一体人間が何キロ歩くのに相当するのでしょうか。
先生はそれを当たり前とは思っていません。小さな彼女が一生懸命自分のためのプリンを準備する。付加価値のあるプリンだからこそ、美味しそうに、カラメルの最後まで愛おしそうに食べている、そういうことも表現できたら良かったです。
(↑文字数が多かったので割愛してしまいましたけど…)



日曜、水曜日は長編小説「紫陽花と太陽」を公開する日としています。短編小説創作も面白いですが、まずはこちらを1話ずつ世に出していきます。毎度緊張します。

それでは、引き続きよろしくお願いいたします。

いつも読んでくださり本当に感謝いたします。
以上、あとがきでした。

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