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6/16 【一緒にバカしたあいつも、立派な親父。】


まあほんとに時が経つのは早いもので、気が付けば来年には30代に突入する。あれは高校?大学?どっちか忘れたけれど、友達と地元のスーパー銭湯に行っては、外の壺風呂にギュウギュウになってみんなで入って、未来予想図を立てたりしたもんだ。そんな予想図通りに人生が進むことなんて全くなくて、あの時の期待とは反対の道を自分は歩むことになってる。それが悪いとは、今は全く思ってない。

よくありがちなのは「何歳までに子ども欲しい?」だった気がする。だいたいこれくらいに結婚して、1人目の子どもは男がいい女がいいとあーだこーだ言った記憶が鮮明に残っている。その通りいった奴も少なからずいれば、全く予想外の展開になってる奴もいて面白い。男は別にお腹を痛めて産むわけじゃないから、勝手な妄想ばっかしてしまうんだよね。無責任な動物だよなあ。


で、つい最近、というかこの前まで一緒にニートしてた友達に子どもが産まれたというもんだから、2回ほど会いに行った。正直、お互いロクでもない人間で、周りがガンガン働いてる中で、深夜コンビニで合致してポケモンユナイトをガチでやるくらいにはロクでもなかった。そんなあいつに、赤ちゃんが産まれた。

2人で話してる分には、やっぱロクでもねえな俺らわ!笑 って思うんだけど、我が子を抱いたあいつの顔が忘れられない。そんな顔できるの?聞いてない聞いてない。そんなに口角が上がった優しい顔、見たことない。でも紛れもなく、そこには我が子を大事そうに見つめるあいつの姿があった。

先に進んだなーと、感慨深く感じた。自分が置いてかれたとかではなく、ステージが変わったなと。あのままロクでもねえままの世界線も多少見たかった気持ちはあるけれど、それを掻き消すくらい良い顔をするもんだから、あ、もうこいつ、ちゃんとお父さんなんだなあと物思いに耽ってしまった。

途中ニートしたりで過去に作った未来予想通りではなかったかもしれないけど、あんな顔ができるなら、まだまだ今後も捨てたもんじゃないなと。あいつも俺も。あんな顔を、俺もしたい。

そりゃお互い器用じゃないから這いつくばってやっていくことになると思うんだけれど、あの顔は出そうとして出せるものじゃない。ちゃんと責任を負って今後をやっていく覚悟を持った親父の笑みだったよ。あっぱれだ。


過去がロクでもないとか、ちゃらんぽらんとか、そんなことに縛られる必要は全くなくて、ただこの瞬間、瞬間を見つめてやるしかない。最近もなんかブレイキングなんたらの選手が過去のことで炎上してたけど、変えられないからな。ちゃんと反省して、誠意見せたら、この瞬間にフォーカス当てて気張ってやるしかない。潔白な人間なんていないと思う。色んな十字架を背負って、進んでいく。その道中で、あんな顔を俺もしたい。

ふと出てしまう笑顔のために、生きていきたい。

サポートしてもらえたら、いつか還元できるように頑張ります。