《はじめに》「みんながそうしている」の魔法が解けてしまったとき。
「みんながそうしている」
それが絶対の基準だと信じていた。
「みんなが」
塾に行き始めたから、塾に行きたい。
偏差値の高い高校を目指しているから、志望校にする。
有名私立大学を受験すると言っているから、私もそうする。
高校生までの私は、何を決めるにも「みんな」を頼りに選んできた。自分がどうしたいかを考える前に、周りの人の考えを聞いて回るのが習慣になっていた。「みんながそうしているから」で決めたことで、大きな失敗や後悔はしたことがなかった。だから、どんな時でも周りに合わせて選ぶのが一番正しいんだ、と信じ込んでいた。
私にとって「みんながそうしている」は全ての問題を解いてしまう魔法の呪文のようなものだった。
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状況が変わったのは、大学に入学してからのことだった。「みんながそうしている」の使い方が分からなくなったのだ。
大学では高校までとは違って、自由な時間が増えた。この膨大な時間をどう使おう、と周りの「みんな」を見回したとき、違和感を覚えた。
サークル活動で練習や飲み会に頻繁に参加している人がいる。インターンやバイトでお金をいかに稼ぐかを常に考えて行動している人もいる。留学するためにTOEIC やTOEFLの勉強をしている人がいる。
いつの間にか、私が頼りにしていた「みんな」は分裂してしまっていた。
バイト、TOEICの勉強、学生団体の活動、ゼミ活動、インターン……
私は、どの「みんな」を頼りにすればいいかも判断することができなかった。判断できるようになるまで「何もしない」という選択をすることもできた。しかし、それでは周りに置いていかれてしまいそうで不安に駆られた私は、ひとまずいろんな「みんな」になりきってみることにした。
留学対策の英語の勉強もしたし、インターンに挑戦もしたし、週末を丸々バイトに費やすようなこともした。「これをやっておくと良さそう」のみを理由に、無計画にあちこちに首を突っ込んでいった。
あっという間にキャパオーバーになった。
寝られない日々が続いたり、完成度の低い課題を提出するようになったり、授業を聞くはずの時間に課題に取り組んだり。物事を同時並行で進めても、中途半端な結果になるだけなのは何となく気づいていた。それでも、自分がやっていることを捨てられなかった。様々なことを手広く取り組んでみても、何をすることが自分にとって正しいことなのかわからなかったからだ。
何に興味があるのか。どんなことなら熱中できるのか。どんな自分になりたいのか。本来なら選択するために持っておくべき価値観を、私は持っていなかった。「これをやっておくと良さそう」という言葉のみで始め、止められなくなってしまった。そこで、私は「自分で考える」ということを全くしてこなかったことに気がつき、愕然とすることになった。
大学で何に打ち込むのか。
答えは人それぞれだし、正解なんてものもない。
そんな正解のない問題を、私はどうやって解けばよかったのだろうか。
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世の中には、正解のない問題ばかりだ。
将来のキャリアをどう決めるのか。
大きな決断はどうやってするのか。
不安や焦りといった感情とどう向き合うか。
どの問題にも、参考書も教科書もない。
しかし、こういった正解のない問題と向き合い続けている人たちがいる。
1.将来のキャリアをどう決めるのか。ー高橋俊之さん
自分がどうありたいかは、論理思考で見つける
2.どうやって大きな決断をするのか。ーこばかなさん
コーチングでより良い未来を選ぶための行動を後押しする
3.不安や焦りといった感情とどう向き合うか。ーDr.ゆうすけさん
不安な感情の中でも、変わる勇気を持つ
正解のない問題は、人それぞれの価値観によって答えが大きく変わるもの。
どのように考え、答えを出しているのだろうか。
それぞれ違う手法や視点から、三人の方に話を伺ってきた。
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