コーヒーブレイク

「意見の相違」「葛藤」の扱い方を学んでいない私たちは…

 仕事もプライベートも充実するカギとなる「パートナーシップ」を専門とするコーチ・HOSUが、パートナーシップをより大きな結果につなげられるように、いろんな切り口でつづっています。

 noteマガジン「パートナーシップを磨く」連投65日目。

 わたしは40代ですが、皆さんは学校教育の中で、「意見の相違」や「葛藤」が起きた時、そのことにどう臨むのかということを学んできましたでしょうか?

 記憶をさかのぼれば、小学生の頃なんかは、結局、多数決だったような気がします。AかBかどちらを選ぶかという結論を出す時に、「じゃ、多数決をとりましょう」というひと言で、少数派は多数派に従うことを余儀なくされる。その中で学ぶことと言えば、「意見の相違」や「葛藤」が生じた時は『どちらかが折れる』ということでしょうか。

 この『どちらかが折れる』を学んだ人は、次のような面があるんじゃないかしら?

・多数派でいることが安全であることを覚える
・自分の意見を言わずに周りに合わせることを覚える
・声が大きな人の意見に合わせることを覚える
・少数派は、早々にあきらめることを覚える 
・少数派は、誰かを傷つけることをいとわないくらい力づくで主張することを覚える 等

 最近は、1対1だときちんと自分の考えを言える人でも、グループワーク等では黙り込んでしまうという現象がみられると聞いたことがあります。これも、誰に合わせるか?を探っている結果なのかも知れません。

 昨今、テクノロジーの進化が価値観の多様化を後押ししている状況にあっては、これからはより一層、思いもよらないような価値観が登場する可能性だってあるわけです。
 そうすると、先程述べたようなことを覚えてしまった人が、「意見の相違」や「葛藤」を扱えるはずもありません。むしろ、すでに現実に起きていることとしては、意見が違ったり葛藤が生じるような人を『排除する』ということが起きています。
・会社なら辞めるようにもっていく
・配置換えをする
・キツく当たる
・無視する          等

 で、思うわけです。そういうことをしている人は、ただ、「意見の相違」や「葛藤」の扱い方を知らないだけなんだ、と。だって、そんなこと学校では教えてくれない。可能性があるとしたら、兄弟、親子の間かな。でも、それも実践レベルで学んでいくことです。
 だから、多くの人が人間関係や職場の中で、いきなりぶっつけ本番を迎えているといってもいいでしょう。いわば、練習もせず、ゲームのルールも知らされず、いきなり丸腰で試合に臨まされているようなものです。
 これって、実際のスポーツだったら無茶苦茶な話ですよね。でも、それが世の中のコミュニケーションでは、平然と行われているわけです。もっと、練習したり、ルールをしったりしようよ!と、ホント心から思います。

 多数決の世界に生きてきた人は、扱い方を学んでいないどころか、逆に扱えなくなるパラダイムを育ててきたといってもいいでしょう。2020年に教育改革が行われ、小学生からでも、ディスカッションなんかも取り入れた授業が行われるのだとか。そういう授業、受けたかったなぁ〜と思います。

 と、同時に、そういう授業を受けて、少なからず「意見の相違」や「葛藤」の扱い方を学んだ子どもたちが大人になった時、さて、いまの大人はどう太刀打ちするのかね?とも思います。
 だから、わたしは、わたしが行うトレーニングではそれらを学ぶプログラムを取り込むようにしています。

 「意見の相違」や「葛藤」を扱うスキルは、これからの社会で生きていく上では、絶対大事!と思うから^^

記事に価値があると認めてもらえることは、何より嬉しいですし、とても力づけられます。いただいたサポートはパートナーシップの価値が大きくなる使い方につなげます。