見出し画像

超集中してフリー音源を聴く時間

2024.05.25
ぺぎんの日記#55
「超集中してフリー音源を聴く時間」


演劇部の校内公演で音響に軽く携わらせてもらったときから、YouTubeでフリーの音源をやたら聴くようになった。

校内公演のときは、本当のところは教育目的だし、お金も取らないからどんな音源を使っても良かった。だけれど、いちクリエイターとして、著作権のある音源に頼って創るよりも、(脚本が自分たちで創作したものであったこともあり、)著作権を守った上で公平な作品を創りたいという話になった。

そうして始まったYouTubeでの音源探し。
効果音などは別のサイトから探したほうが早いのだけれど、やっぱり劇中に流すBGMはYouTubeからのダウンロードが一番やりやすかった。

特にエンディングのBGMは凄く悩んだ。「こんな感じの雰囲気」というのはみんな共通認識として持ってはいるのだけれど、それを検索したとして何もヒットしないのである。

著作権が切れており、かつ掲載しているYouTuberが許可を出している(著作隣接権に触れない)クラシック音楽もいくつか聴いてみたが、どうもクラシックはそのシーンに合わなさそうだった。

とにかく片っ端からフリー音源を聴きまくらなければいけなくなった私。YouTubeに転がる音たちを、移動中や寝る前などの空き時間にコツコツ聴いていった。劇中に使うことを考え、音楽から連想される情景を思い浮かべながら。

動画をタップする。
目を瞑って、音源を注意深く聴く。
頭の中に情景を浮かばせる。
動画をタップする。
目を瞑って、音源を注意深く聴く。
頭の中に情景を浮かばせる。
動画をタップする

……………...…。

そして気付いた。
この時間すっげぇ楽しい…!

聴いているうちに、その劇に使う使わないに関わらず、

「これ通学のバスの中で聞きたいな」
とか
「お昼寝しながら聴いたら幸せだろうな」
とか
「このBGMを起点に作品つくりたいな」
とか

どんどんとプレイリストに曲が溜まっていく。

あとは夜遅くに微睡みながら、3分程度の曲がいっぱい詰まったフリーBGMメドレーを聴くのもよかった。

最初の1曲目で主人公と大まかな世界観が見えてきて、2曲目からは1曲目の設定を変えないまま、頭の中で物語を組み上げていく。3曲目も2曲目からリレーして、主人公を取り巻く物語を作っていく。というか勝手に主人公が生きていっているという感覚に近い。

半分夢を見ているみたいなウツラウツラ状態でそれをやっていると、フワフワと異世界と現実の狭間を漂う感覚になれて気持ちが良かった。

あぁ、あと、絶対その劇には使えないのだけれど、BGMを探してる途中に楽しくなっちゃってサイバー系の音楽を聴いていたこともあった。

サイバー系や電子系、エレクトロと呼ばれるジャンルのフリーBGMは、コメント欄が優秀だった。「それだぁ!」という的確なイメージ物語を書いてくれている。

作品にコメントがつくことで、付加価値が追加されて作品が成長するのって、今の時代の芸術にとって凄く魅力的なことなんじゃないかな、なんて大層なことを考えたりもした。

余白が多い分、自分の好きなように想像して好きなように聴くことができるフリーBGM。
それを超集中して聴くことは、今や私の一つの趣味と言って良いかも知れない。校内公演を終えた今でも、たまにフリーBGMをひたすら聴く時間を作っている。

これからもこういう余裕のある時間ってのを、大事にしていきたいね〜。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?