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本当の事で話そう 社会福祉士が言っちゃだめなやつ 申し込み

この記事は社会福祉士を目指してる人に向けて書く。

社会福祉士を目指してる人に問いたい。

社会福祉士の仕事はなんだ?

あなたはそれを取って何をするんだ?

それを知ってもらって、あなたの考えを整理して、自分がどっち向いてるのかをわかってほしい。

その方が試験に受かるし、社会福祉士として働ける可能性は上がる。

大学生の人たち・7年実務があって目指してる人たち・通信で狙ってる人達・今社会福祉士を持って働いてる人たちにも、問いたい。

答えられる人は、働いてる人の中にも少ないかもしれない。

だって、決まってないから。

社会福祉士ってのは何かができる人って証じゃない。

法的にどういう扱いとか、そんなのは知らん。

目の前にある日々の中での、扱いのことを言ってる。

俺は社会福祉士の資格を持ってる。

で、介護医療院で支援相談員をしてる。

俺がわかるのは、ウチの施設のことだけだ。

他の介護医療院のことなんてわからない。

うちの施設のことだけだ。

他の社会福祉士だってそうだ。

A病院の社会福祉士はA病院のこと。

Z市の地域包括支援センターの社会福祉士は、Z市の地域包括支援センターでの働きしかできない。

二人が交代しても、急にその日からはお互いの仕事はできない。

社会の福祉に貢献するとか、人の立場に立ってとか、それは大事だが、大袈裟に勉強しなきゃならないことじゃない。

だって当たり前だろ、大人同士のやり取りで、なにが傾聴なのだ、聴くじゃろそりゃその仕事しとったら。

馬鹿にせんだろ相手のことを。

贔屓もせんだろ、そりゃ。

いちいち言わんでも良いわけ。

そして、社会福祉士はそういうふうな人、じゃない。

その仕事は、一施設、事業所ごとでカテゴライズされる。

つまり社会福祉士が働く事業所の数だけ、仕事の種類が分かれてる。

だから、俺が伝えられるのはうちの介護医療院での、社会福祉士、支援相談員の働きだけだ。

それを書くから、そういう感じかってわかってほしい。

ウチ以外の施設の社会福祉士の働きは、まあ読んでればなんとなく想像がつきだすので自分で補完してくれ。

ベッドコントロールとその周りをかたす

で、さまざまな社会福祉士の仕事のうち、施設と病院なら、おおよそベッドコントロールをメインに周辺事案を片付ける人、と言えるだろう。

なんでベッドコントロールがいるのかは別の回で話そう。

とりあえず一連を見て欲しい。

1 申し込み 2 検討 3 判定 4 入所契約 5 生活・請求 6 退所

細かくみていくと際限ないが、これが大体の一連として、全部合わせてベッドコントロールだ。

1からあらましを話してみる。

そこそこ具体的に何をしてるかが見えると思う。

それをなんかこういい具合に自分の中に飲み込んで欲しい。

今回は申込みについて書く。

1 申込み

施設に来た申込みを受けるに当たって、相談員の動きを勉強してみると、インテーク(初回面談)やら入所前カンファレンス(担当者会議)やらと段取りが専門用語で連なる。

さらには社会福祉フィルターに通した場合、クライアントは施設入所すべき人なのか、家族の本当の主訴はなんであるのか、環境因子がどうたらで家族関係の改善でどうたらで、なんてことを延々悩まないといけないが、どうでも良い。

そういうのは病院とか、入所申し込みする前に済ましている。

普通に考えたらそうだろう? 

施設に電話なんて煩わしいことを、気持ちの壁を乗り越えてかけてくれてるんだから、相手にとって施設入所が選択肢の一つとなっている。

その一事で、こちらの態度としては「ありがとうございます」と受け入れるのみだ。

それが契約のもとサービス提供するという事業形態と、更には民主主義の自然な姿だ。

で、自分の施設がどういった場所なのかを説明する。

これは電話じゃ無理で、できれば本人、せめて家族(普通は家族だけ)に、施設に来てもらわないといけない。

たとえ海外に居ても、基本的には誰かが来てもらわないと、申し込みなんてできるはずがない。

なので、電話があったらまずはその旨を伝える。

何故来てもらわないといけないか? 彼らはうちの施設を見たことがない。

部屋を見ないでアパートを決められる人は居ない。

同じことだ。

本人が無理でも、せめて家人にはここで良いかどうか考えて貰う必要があるわけだ。

そのために来てもらって何を伝えるかだ。

1 うちの施設でできること 2 断る可能性あること・入所できるまでの流れ

3 部屋の様子 4 料金 5 本当に申し込むかどうかを考えてくれ

この5つだ。

介護医療院について知っていないと、それを説明できないから、法的にはこんなふうに書いてて、詰めてる専門職は……どうっでも良い。

介護医療院がどうなのかではない。

自分が働いている施設がどうなのかを説明する必要がある。

介護医療院は何種類かに分かれるが、同じ種類の介護医療院なら入所に向けての動きも同じ、と考えてはいけない。

施設は全部違う。

だから見に行って、聞いてから申し込まないと行けないし、そこを説明しないと申し込んでもらえたとは言えない。

で、ウチの場合の申込時のやり取りを具体的に書いてみる。

ウチの施設の申込み

・同じ建物に老健もあるので申し込んだら平行して検討になる。

・老健は入所1~3ヶ月→家に1ヶ月と施設を行ったり来たり。 介護医療院は死ぬまでずっと。

・特養との違いはDR. PT. などが努めてる。でもできる医療は病院と違ってしょぼい。病気を治すのではなく、付き合っていく手伝いくらい。

・どう使いたい? つまり少しでも家にいる時間を考えるか、入ったきりを希望しているのか。本人の要介護度や状況によっては、老健(自宅と行った来たり)しか相談できない場合もある。

・入院になったら一日でも退所。1Wで帰ってくるなら開けて待つ可能性もあるが、過ぎれば大抵埋まる。治ってから希望してくれたらできるだけ早く再入所してもらえるよう取り計らう。

・申し込んでも断る場合がある。検討で一番わかり易いのは飲んでる薬。この中に施設で使えないものがある場合、中止したり変更したりと手を回すが、できない場合は断るしかなくなる。その他にも検討点があって断る可能性はある。検討がいつ始まるかは順番と空き次第なので予定を伝えられない。

・入院してるならその理由。入院以前の病気や手術歴。出生からの大まかな経歴を聞く。してないなら施設を考えた理由を含めてきく。(検討用)

・料金を説明。必ず負担限度額認定証(特定入所者サービス費ってつまり食費の減額)について説明。どんな人が減額になり、ならないのかを説明。減額の申請の仕方を説明。申請タイミングは任せるが施設申し込むなら早くがおすすめと紹介。持ってない人は予想で減額かかったものを説明。かからない人には要介護度同じでも安い人がいる旨を説明。

・部屋を案内。リハ室なども見てもらってリハの頻度や入浴の頻度、レクや食事で離床がそこそこあるとかを説明。先に聞いた料金を考えて、このシンプルの極致みたいな部屋で良いのか、会話無理な人9割の施設でいいのか、自分たち(本人・家族・親族・後見人とか全部混ぜる)で結論してくれと説明。

・今日申し込むか、持ち帰って考えるか確認。

大分端折ってこれくらいだが、大体1時間かかる。

1 うちの施設でできること 2 断る可能性あること・入所できるまでの流れ

3 部屋の様子 4 料金 5 本当に申し込むかどうかを考えてくれ

これをほぼ補完する。

で、家人の話を聞く時考えているのは、この人はどんな思いを、クライアント本院やその周りのことについて持っているんだろう、何が変わればQOLを上げられるのだろう……知るか

どこに社会福祉の原初を記すか決められないが、九恵の教まで遡れば紀元前から全人類規模で研鑽してきて、まだ答えが出ない、そういう類いの疑問だ。

そんなん考えてる余裕はない。(ていうかいい加減「解無し」で結論したら良いのにと思わんでもない)

このクライアントは入所してもらえる方なのか、判定不可の人なのか、それを考える。

検討の回でも話すが、検討する材料はおおよそ決まっている。

1 薬 2 病気 3 お金 4 協力体制 5 本人の性格

と優先度順だ。

申し込みの時点でこれが検討できるように聞いていく。

1~3は機械的に割り出せる。

3は境界層・特例措置・生活保護などが絡む場合があるので、検討・入所準備が長引く要素になり得る。

4は虐待あたりで市町村自治体との連携や、後見制度などの利用が絡む場合があるので、更に長引く要素になり得る。

が、ここら辺はいずれも解決する方法があるので、どんなに悲惨な状態でもあまり悲観はしない。

むしろ5が一番面倒なのだが、とにかくここら辺の情報を申し込みの時点で掘り起こす。

やばい申込み

初回の電話にも数パターンある。

入院中なら入院先の相談員からまず連絡が入る。

入所できそうな見込みが少しでもあれば、家人へ連絡する旨お願いすると反応される。

在宅にいたら居宅ケアマネからなど、そこらの変化もあるが、とりあえず専門職が渡りをつけてくるのが普通だ。

で、家人が誰にも相談せず、自らの判断で相談してくるときがある。

こういう場合気をつけなきゃいけない。

その人が入院してなかったり、在宅ケアマネがいなかったりすれば問題無い事が多い。

入院中なのに、在宅ケアマネいるのに、それを飛び越して家族判断で申し込んできたということは、今関わってるハズの連中と何かある。

これはやばい申込みである。

問題点は、この家族が厄介な人たちだってことじゃない。

厄介でも付き合ってかなきゃ商売にならない。

この場合、今本人が居てる医療機関が、家人が言ってるのとは別のことを考えてる可能性に、大きな問題がある。

例えば、先方は施設入所を考えてないかも知れない。

特に地域包括病棟だったりした場合、在宅復帰率を見込んでこの人の行き先を考えてることがある。

在宅復帰率は在宅か、在宅扱いになる施設へ復帰させた割合で、一定以上の復帰率を満たさなければ収入が減る。

大分簡単な説明になってるが、これが病院にとって大打撃であることは容易に想像してもらえるだろう。

うちの場合は介護医療院なら在宅扱いになり、老健であれば微妙、という感じであるので、要介護度の低いクライアントの場合は特に注意が必要である。

こういう時は申込みに来た人の言うことを肯定し、申し込みも承る姿を見せたあと、入院してるところにチクる

そちらの方針と食い違う可能性は認識しつつ、不本意ながら申し込みを受けといた。実際には都合を合わせるので存分に話し合ってくれとの意を伝える。

専門職を家族が飛び越す理由は、そう多くない。

普通は煩わしいことを専門職にやってもらえるから、家人は彼らと悪い関係になろうとはしない。

思いつくのは、家人とクライアント本人の仲が悪く、在宅復帰させたくないのに、病院がそっちに向けようとしてるとかだ。

他にもいろいろだが、総じて関わりたくない場合が多い。

いずれにしろ、医療機関や居宅介護支援事業所と関係があって、家人と事業所の方針に差異がある場合、先にそこをまとめてくれないとうちは使えないと断言することになる。

まとまっていたら、どんなに面倒な相手でも通常通り申し込みを受け検討する。

まとめ

わかっていただけただろうか?

申し込み時点で考えるのは、クライアントや家人の気持ちなんかじゃない。

どのように申し込みを受ければ、委細滞りなくことが進むのか、ということだ。

むしろ、本人や家人の気持ちは「施設申し込もうっと」で決まっているのだから、それまで本人たちと関わってきた事業所の考えこそ重要なのだ。

何にせよ、申込みでやっていくことは、「ウチで良いかの確認」と「この人入れるのか検討の準備」だ。

施設(商品)を説明して、使うか検討してもらう材料を渡す。

ウチに入所できるか(取引するか)の検討を行うために、本人(買う人)の情報を受け取る。

つまり、「契約に基づいたサービス提供」だ。


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