【イギリス紀行】女王陛下のEmpty Garden ⑦
今日は本屋巡りと、アビーロード・クロッシング及びスタジオです。
昨日はダメだったけど、あきらめるわけにいきません。なぜなら、”白手袋ミッション”があるからです。
”白手袋ミッション”、それは「ロンドンへ行ったらアビーロードの横断歩道に白手袋でタッチして、それをお土産に持って帰ってきて」という、ビートルズ命の友の切なる願い。
ファン仲間を代表して来た身としては、なんとしてもこのミッションに挑まなければならないのです。〈インポッシブル〉は許されません。
(『ミッション・インポッシブル』という映画のタイトルを見るたびに、そりゃ、指揮系統が無能だろうがと思うのは私だけ?)
まず、ホテルから近い郊外の古本屋「ウォルデン・ブックス」へ。
開店したばかりの時間で、店内と庭先に所狭しと古本が並んでいました。
私の場合、原書は何か月かかるかわからないけど、読みたい本の中には翻訳されていないものも絶版になったものもあるし、とにかく掘り出し物はないかと探します。
庭先に1冊で1£、6冊買うと5£の「まとめ買いお買い得」コーナー発見。連れの5冊に私が選んだエドマンド・ホワイトを足して6冊。
画集が魅力的だったけど、荷物になるからパスしました。
その後、J・G・バラードの『ハイ・ライズ』を買いました。
前に翻訳で読んだけど、本人の書いた文章で読んでみたかったので。
店の主人のお爺さんにバラードが好きかと聞かれたので「大ファンです」と答えたら、すごく喜んでいました。特に気に入っているのは世界を3連続で滅ぼすシリーズですが、そこまでは言いませんでした。
次に行ったウォーター・ストーンズはチェーンの書店で、テムズ川北岸だけでも3軒あります。広々として品揃えが豊富で、落ち着ける雰囲気です。
店のどこだったか忘れたけど、「あなたが本好きなら、あなたはここで友達に囲まれている」という文言がありました。
お客さんは皆礼儀正しく、店員さんは親切でした。
R・R・マーティンが、ドラマシリーズ『ゲーム・オブ・スローンズ』の別パターンのエンディングを書くと言っていたけど、やはりまだ出ていませんでした。前日譚の『ハウス・オブ・ドラゴン』はありました。
前日譚はいいから、あのひどい結末を何とかしてほしいです。
ここでは”Make room! make room!”を買いました。
昔あった映画『ソイレント・グリーン』の原作本です。
まだまだ巡る予定でしたが、連れがペース配分を考えずに本を買いすぎてこれ以上は持って帰れない非常事態となったため、退店。
パンケーキ専門店のマイ・オールド・ダッチで、私らの感覚からするとパンケーキじゃなくてクレープでは?と思う薄い生地のパンケーキを、主食になる肉系と洋ナシののったデザート系の2種注文してシェアしました。
おいしかったです。
その後、バスでアビーロード・スタジオへ。
アビーロードの横断歩道は、かなり遠くからでもわかります。
日曜日で人だらけ。しかも、地元住民と思しき人はほとんどいません。
みんな、腕を振って大股で横断する横姿を写真に納めるために来ています。
そういう人たちがずっと占拠しているので、車がクラクションをビービー鳴らします。
来訪者にとっては一生に一度の記念。
地元のドライバーにとっては(またかよ、もううんざりだ)の光景。
横断歩道に手袋でタッチし、その瞬間を写真に納めてもらい、急いで袋に戻して密封しました。
その後、腕を振って横断しましたが、横姿ではなく斜め後ろからの写真になりました。
門が厳重に戸締りされていたため、写真だけ撮ってきました。
アビーロード・スタジオ・ショップに行き、自分用と友達用のお土産を購入。
ピンクフロイドのグッズもありました。
そう言えばピンクフロイドもアビーロード・スタジオで録音したアルバムがあったはず。たしかデビューアルバムの『夜明けの口笛吹き』です。
ここでもいくらでも欲しいものが見つかってしまうため、ある程度買ったらもう見ないようにして出てきました。
ホテルの近くのバス停で降りて歩いていると、初日に荷物を預ける時に偶然見つけた古本屋へ行きたいと連れが言い出しました。
持って帰れるかどうかは関係なく、本が欲しいという気持ち。
老眼で細かい字が良く見えなくなるまでは通報レベルの活字中毒だった私には、よくわかります。行きましょう。
古本屋の名前はオックスファーム・ブックショップ。
牡牛農場?ジョージ・オーウェルの著作とは無関係のようです。
ここで、またしても本を見つけてしまう同行者。
そして、もっと悪いことにバンクシー画集を見つけてしまう私。
あれほど、画集は持って帰れないと自分に言い聞かせていたのに、とうとう残り2日の段階で画集を買ってしまいました。
ホテルのレストランで一度は味わってみたいと思っていたフィッシュ・アンド・チップスをいただきました。
部屋に帰ると、何を捨てたら画集が荷物に入るか、どれを見限れば後悔しないかの真剣な選択の時間です。
着替えに持って行ったTシャツ数枚のほか、ビッグバスのシートが雨に濡れていた時のことを考えて持って行った百均の簡易クッションが惜しまれつつ残留となりました。
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