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【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 72

ジョルジュは17歳。
人間だったら16歳、17歳と言ったら伊代ちゃんと南沙織。
どちらも(当時)若くて可愛い。
でも、猫の場合は高齢猫。
高齢ということはわかっていましたが、猫の年齢を入力したら正確な人間換算年齢が出るサイトであらためて、正確には何歳なのかやってみました。
人間でいうと84歳。
シニアを通り越したハイシニアと呼ばれる年齢の猫だと書いてありました。
呆然としました。嘘でしょう。そんな馬鹿な。
あんなにつやつやして元気で食欲もあって、自分の分の食事をあっという間に食べ終わって弟のご飯を狙ってうろうろする子が、米寿間近のおじいちゃんだなんて。
そして、思いました。
野良からうちの子になった時、年齢がわからなかった。
ということは、年齢そのものがなくて不老不死なんじゃないかと。

ジョルジュが入っていると割り込むルネ

すぐにそんな馬鹿な考えは頭から払いました。
それはいくら何でも、希望的観測過ぎます。
保護して最初の健康診断に連れて行った動物病院で医者に言われた4歳か5歳は見た目からの推定年齢。
もしかしたら、もっと若かったのかもしれない。
それだと一緒にいられる時間が増えます。
ボーナス獲得です。
それも結局、一つの推測であって、確定ではありません。
異例の元気な84歳と考えた方が間違いはなさそうです。
私が日頃から健康に気を使っているから、実年齢より若々しいのかも。
けっこうお高い健康配慮フード(年齢に合わせて開発されたピュリナワン)をあげ、猫の健康寿命に良いと言われていることは全部実践しています。
ただ、飼い主がどんなに頑張っても、お別れの日は必ず来ます。
84歳だとしたら、そんなに猶予はありません。
それを見てから、マイハウス段ボールで寝ているジョルジュを通りがかりにのぞき込んだり、前脚つんつんしたり、見当たらないと捜し回って撫でたり。
ことあるごとに構うようになりました。
一般に猫は寝ている時やくつろいでいるに構われるのを嫌がります。
でも、ジョルジュは寝ているところを撫でられたりくつろいでいるところを覗きこまれたりしても喉をゴロゴロ鳴らす、珍しい猫です。
ジョルジュを膝にのせていたら、ルネが飛び乗って強引に割り込み、ジョルジュが場所を譲って降りてしまいました。
君と過ごせる時間はまだあるけど、ジョルジュお兄ちゃんと過ごせる時間は限られているんだよ、と何とかして教える方法があればいいのに。

箱に入るのは猫のサガ

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