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自分の小さな「箱」から脱出する方法

人間関係で悩んだ時、数年おきに読み返す本。
自分の小さな「箱」から脱出する方法』という本です。

Google、IBM、NIKEなどの有名企業で研修に採用されていたり、ラグビー元日本代表の五郎丸選手の愛読書でもあるそうです。

この本の考え方を知っておくと、人間関係で悩んだ時に解決のヒントになるのでは?と思います。



「箱」に入ると人間関係がうまくいかない


最初に題名を見た時は、「箱?何それ?」と思いました。ざっくり言うと、事実を歪んで見ている状態です。

自分は被害者、悪いのは相手!と視野がキュッと狭くなっているイメージ。

事実を歪んで見ている状態とは?
・自分を過剰に正当化している
・相手を過剰に悪者にしている
・相手を一人の人間ではなく「物」としてみている

この状態で、上部だけの会話や行動でうまく取り繕っても、

「この人、本心は違うんだろうな〜。」

「私をうまく操るための行動だろうな〜。」

と、相手はちゃんと勘付いているそうです。

そして相手も「箱」に入ってしまい、負の連鎖が始まります(◞‸◟)


「箱」に入ってしまう原因は『自分』


相手に対して「〇〇したほうが良い。」とわかっていながら、自分の心の声を無視するとき、人は箱に入ってしまうそうです。


行動しなかった自分を擁護するために

自分を過剰に正当化し、相手を過剰に悪者に見立て始めるという事。

例えば、夜中に赤ちゃんが泣き出して、先に旦那さんが気が付いた場合。

「自分が赤ちゃんをあやしたら、奥さんは寝ていられるな。」

という考えが一瞬浮かびます。

でも「自分だって疲れているし…。」と最初に浮かんだ心の声を無視すると、箱に入ってしまいます。
 

そして自分を正当化するために事実を歪んで見始めるそうです。例えば…

[自分]
・自分は被害者
・泣き声によく気が付く敏感な父親
・翌日の仕事が急に重要に思えてくる
[奥さん]
・泣き声を無視するひどい母親
・怠け者
・きっと寝たふりをしている

相手を悪者に見立てると、普段のコミュニケーションにも影響がではじめます。相手もそれに勘付いて、反発し合ってしまうのです。


じゃあどうすれば?(´-`)

⚪︎相手は「モノ」ではなく自分と同じ「人間」だと認識する。

⚪︎自分にも非はないか?と問うてみる。

⚪︎「相手のためにした方が良い」と浮かんだことを意地をはらずにやる。

本書の中に、

自分だけは「特権」がある優った人間だと思っていないか?

と書かれたページがあり、ハッとしました。

相手にも感情があって、夢があって、悩みもある。

自分と同じように尊重されるべき「ひとりの人間」なんだということを忘れるべからず。

相手を責めてばかりの時。
この本を読み返し、紙に書きだしてみると結構冷静になれます。


実体験として

私の場合、上司との関係に悩んでこの本を手に取りました。

最初は抵抗がありつつ「行動した方がいいと分かっている自分に嘘をつかない」と唱え、上司と仲の良い先輩の真似をするようになりました。

・出社したら別フロアにいる上司にも必ず挨拶をしにいく
・顔を合わせた時は短くても他愛無い会話をする

この2つは小さな事かもしれませんが、以前の私は出来ていませんでした。
一見無意味に感じる会話も、関係性を築く上でいかに大事なのか分かっていませんでした。

徐々に上司への苦手意識も薄らぎ、退職時に「いつも気持ちの良い挨拶をしてくれて嬉しかった。」と言ってもらえたのがとても嬉しかったです。

コミュニケーションって、大事なことはシンプルなんですね。

自分の本心を無視しない=意地を張らず、素直に行動すること

これに尽きるんだと学ぶことができました。
自分にとって、人間関係に悩んだ時に助けてくれる一冊の紹介でした!


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