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マルチコピーに挑戦

実家、一人、「yeah!!」と喚く。

来週、新たに購入した仏壇が自宅に届く。

実家の仏壇ともお別れである。

今年中に、実家の仏壇を業者に引き取りに来ていただく予定になっておるのだけれど、先日、仏壇の中の片付けを断念したことがある。

実家の仏壇は、仏間があるようなお家にありそうな大きさの仏壇である。

なので、仏壇内には、収納がかなりあるのである。

業者が仏壇を引き取りに来る際には、仏壇を搬出できるように、空っぽにしておかなければいけない。

先日、片付けようと、収納の引き出しを引いたならば、その中に、仏具がたんまり詰まっていたのである。

それに慄き、引き出しを咄嗟にしめてしまったのであるが、今回は、引き取りの日程も決まっているので、逃げ出す訳には行かない。

一つづつ、段ボールに仏具を入れていった。

新品のものもあるが、昔使用していた仏具も詰まっていた。

下の引き出しには、ご本尊様の巻物が入っていた。

どうやら、そのご本尊様は、実家の仏壇よりも大きいので、もっと大きい仏壇用のご本尊様らしい。

実家の仏壇は、家を新築した際に、父親の妹から贈られた仏壇である。

子供の頃の馴染みの仏壇は、小さいものだった。

だから、その前の代の大昔のご本尊様なのかも知れない。

あとは、祖父が大事にしていた易を解いた本。

これは、小さい頃に読んだことがある本である。

この本も大事に父親はとっておいたのだ。

実家の仏壇のご本尊様は、仏壇を引き取りに来ていただく翌日に、お寺にお返しに上がる予定になっている。

仏壇周りを片付けたあと、母親と父親の遺影に目が止まった。

母親の遺影は、体操教室のお仲間が作ってくださった笑顔あふれる母親が写っている。

母親の遺影を選ぶ際には、大変だった。

晩年、どこに行くにも帽子をかぶっており、帽子の母親しか見当たらなかったからである。

家には、帽子をかぶっていない写真は数枚で、この笑顔の遺影は貴重な写真となった。

父親の遺影は、葬儀で使用した遺影である。

その写真たちは、自宅に持って帰るには大きすぎるので、自分のスマホで遺影を撮って、トリミングした。

そして、セブンイレブンに向かったのである。

マルチコピーというアプリを使って、セブンイレブンのコピーで印刷する為である。

セブンイレブンに着いたら、前の人がプリンターを使用していたので、そうだと思い立って、PayPayのチャージを先に済ませた。

前の人が終わって順番が来たのであるが、やり方がわからない。

と、プリンターをいろいろ押して探したら、知っていれば簡単にプリントできる仕組みであった。

「送信」

ただ、それだけだったのである。

母親と父親の遺影を自宅に飾ることはないだろう。

仏壇はリビングに置くので、家族が嫌がるのではと気遣う。

とりあえず、母親と父親の遺影は、簡単な額縁に入れて、仏壇の引き出しにしまおうと考えている。

そして、最初の「yeah!!」である、遺影だけに。


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