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私は、データー屋

自分の仕事を聞かれて一言で答えるなら、「私は、データー屋」だと答える。

何?データー屋とは、と疑問になるお方が大勢だろう。

これは、苦し紛れの考えに基づく回答なのである。

今までの仕事歴として、業界における専門職と呼べるものがほぼない。

広く浅く業界を渡り歩き、データーを扱ってきた。

それは、ひとえに、タイピングが出来たからであろう。

新卒で、電算室に配属されて、まずは、タイピングを学んだ。そこで、Fortranと出会い、プログラミングに興味を持ったのである。

その以前も、本屋で、basicを立ち読みした過去はあるけれど。

それまでは、そもそもそれらに興味は無かった。

どちらかというと、ワープロを始めたのも、自分用のPCを持ったのも父親の方が早かった。

父親は、電気のプロフェッショナルであり、好奇心旺盛の性格であった。

一時、専門学校で学んだファッション業界の仕事に返り咲いたが、その次に転職したのが、IT会社で、かの企業の開発室に出入りして、テスターとして働いた。その際に、C言語をプログラマーから直々に3か月教えを乞う。

結婚後もパートに出る時には、OA事務の仕事を選んできた。

テスターの経験から、大手企業の新規システム導入のプロジェクトに参加するなど、業種は選ばず、仕事内容を優先して、活躍の場を探したものである。

不動産会社の新規システム導入のお仕事をした時には、意外な部署へと配属された経験もある。

新規システム導入が完了した後に、退社したわけでは無く、不動産の管理部門のスタッフへと配属転換されたのだ。

思いもよらぬ、不動産業への入門であった。

まずは、損害保険募集人の資格を取る事となる。

下の息子福山は、まだ、保育園生であったが、家事と子育てと仕事の合間に、資格の勉強をする事となる。

満点はとれず、一問落としたのは、悔しかったが、それを見込まれ、会社では、社長室の中に、席が設けられた。

もちろん、そのあとは、宅建の勉強もした。

宅建の法律を学んだ時に思ったのは、法律って、当たり前の事を謳っているんだなとなんとなく納得したものだ。

しかしながら、家賃の取り立ての電話をかけたりと、二人の子供がいる状態で、怖さも感じた。

そんな訳で、宅建を取得するところまではいかなかったが、FP(ファイナンシャルプランナー)の独学には、すごく役に立った経験である。

現在は、クラウドソーシングで仕事を請け負っているが、今までと何も変わっていない、私は、データー屋。扱うのは主にデーターです。

それは、データー入力もあるし、ライティングもあるし、画像編集もプログラミングなど、キーボードとマウスを操るデーター屋である。

息子福山には、どうどうと胸を張れる専門知識をもつ仕事についてもらいたいものである。

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