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支援級、一学期どうった?-軽度知的障害児のリアルな学校生活-

発達障害児•グレーキッズ家族のかけこみ寺「ゆるりは」を運営しているいわこです。
今回は、「ゆるりは」でも話題にあがることが増えてきた普通級、通級、支援級、支援学校について考えてみました。

「私が迷いなく、子どもを支援級にいれた理由について」と「一学期の様子」を合わせて記述しています。ちょうど今学級選びでなやんでいる方の参考になれば幸いです。

学校にはいるまで


1.支援級を選んだ理由その1

大きな理由は兄が利用していたので、先生方のサポート内容を理解していたから。
とはいえ、知的障害がない発達障害の兄と、軽度知的障害がある弟では「もしかしたら、支援学校の方がこの子の為にはいいのかもしれない」という考えがよぎらなかったわけではありません。

2.支援学校の評判

残念ながら、在住の支援学校の評判はすこぶる悪く、、、。先に見学に行った保護者の話を聞けば聞くほど、我が子を「絶対に行かせたくない」と思わずにはいられなかった。

3.支援学校の地理的な不便さ

当たり前だが、通学することは毎日のこと。支援学校は通学バスがでている。とはいえ、車でないと通えない距離。その為、急な呼び出しになればすぐに駆けつけてあげれない。

4.子ども園での様子をみて

お昼寝の時間に、年長さんだけ集まって別室での活動時間があった時の様子や、お当番さんになり名前を呼ぶなど学校に近い活動をみていたら、先生方のサポートを得ながらではあるが、できていたことも多かったので地域の学校でも大丈夫?ではないかと考えるようになった。

そして、最終的に地域の支援学級に通学させることを決めた。

いざ、入学。一学期を終えて


びっくりするほど、毎日「楽しい!」と言って帰ってくる。雨の日とプールがスタートしてからは、びしょ濡れになり、ぶつぶつと文句をいいながら笑プールの水が冷たいと怒りながら笑。今までのように泣いたりすることなく帰ってきている。

先生からも「とてもよく頑張っています」とお褒めのことばを懇談の際にはいただいており、母親である私が一番驚いている。

実際に学級を考える際にポイントになるのは何か?

以下、リタリコライフのHPを引用させてもらいながら記していきます。

1.どんな環境が合う?クラスメイトとの対人関係
大人数の通常学級のほうが賑やかで刺激的、さまざまな人間関係が学べて良い、という子もいれば、少人数の支援学級、特別支援学校のほうが自分のペースで落ち着ける、という子もいます。

通級の場合は、自分だけ授業を抜けて別の授業を受けにいくことが気まずいと感じる子もいれば、息抜きに感じる子もいます。

2.特別な支援はいる?学習の進め方
先生の目は、人数の少ないクラスのほうが行き届きやすいかもしれません。
特別支援学校の場合は、先生が一般的な教員免許に加え、特別支援学校の教員免許を原則持っているため、個別に合った教育がより期待できます。

個別のペースに合わせた場合は、学年が進むごとに学習の遅れが出る可能性があります。

3.中学・高校以降に影響はあるの?進路や制度
診断・障害者手帳の有無や、転籍・転校などは状況や地域、学校によって異なる場合があります。
特別支援学校は基本的に高卒資格が得られない(カリキュラムによっては大学入学資格を得ることはできる)、支援学級は中学校・状況によっては内申点がつかないことがある、高校の設置が制度化されていない、なども事前の確認が大切な点です。

通常級?支援級?小学校の学級・学校を選ぶ3つのポイント

前述したように、我が子は軽度の知的障害がある。
私が住んでいる町は一般的な支援学級(8人程度が基準の小さなクラス)とは違い、普通学級に支援の担任や介助員さんが入ってサポートしてくれるので他の市町村とはだいぶ違ってくるだろう。

ただ、8人程度と人数が少なくてもそれぞれ特性があり、困りごと生きづらさを抱えたお子さんたちの集合体である支援学級は賑やかな場合が多い。その為、聴覚に過敏さがあるお子さんはしんんどさがでたりするかも珍しくない。(実際、我が家の長男はこのタイプ)

そのため、「知的にどうか?」というよりも上記の参考文献にあるように、賑やかでも大丈夫、少人数なら大丈夫といった自分のお子さんの特性にあわせて選ぶことが肝心なようだ。

学習に関しては、普通級に入り込み式の学校だが、国語だけ現在はとりだしてもらい個別の学習をさせてもらっている。ただ、本人のやる気がとてもあり、「宿題はみんなと同じのをする頑張る!」と言っているので自己肯定感がさがらないようにおうちでもサポートしながらなんとかやっている。

最後に

わたしが育った街には、支援学校も支援級も通級もなくみんな一緒にすごしてきました。きっと、ADHDやASDやLDもあった同級生もいたし、軽度の知的障害があった友もいただろう。

だからこそ、多くの保護者が迷ったり、苦しんだり、悩んだりする気持ちに寄り添う系の私が、さほど寄り添うことができないのがこの小学校の学級選びだ。

「子どもにあった場所を選べばいいだけじゃないの?」と思うのだが、幼き頃に支援級や支援学校ですごす人々と育ってきた大人たちは、障害児のレッテルを貼られる現場を目撃したり、自分自身がどこかで感じたりしているのかもしれない。

しかし一旦、そういった思いはこの際忘れてしまえないだろうか?
確かに、偏見や差別意識は、今も大いにあると聞く。
人が大勢集まればそういったところを無くすのはいじめをなくす並みにむずかしいのかもしれない。

しかし、そんなことよりも自分の子どもが学校生活を安心して送れるようになるには、どういったところがきになるか?修学相談の前などに書き出してみてほしい。
同じような悩みを抱えた先輩たちが、どんなふうにサポートをうけながら生活を送っているのかを聞くことができるかもしれない。

どの子どももせっかくの学校生活。後悔なきようにたくさん見学して、相談してきめていってほしい。とはいえ、最後は担任の先生など運によるところがあるという悲しい現実もある。


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