NINE LIES ABOUT WORK 仕事に関する9つの嘘

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ウソ1-「どの会社」で働くかが大事
自分の会社のことを、果たしてどれだけ知っているだろうか。特に、普段ほとんどやりとりをしない部門や支店のことを。仕事にたいするやりがいやモチベーションを感じる上では「どんな会社か」は意外に重要度が低く、自分が「どんなチームに属しているか」が重要となる。

ウソ2ー「最高の計画」があれば勝てる
計画を立てることは果たしてどれだけ重要なことなのだろうか。計画を立てただけで満足していないか?計画に縛られていないか?今と状況が違う過去に立てた計画がどれだけ意味があるものなのか?…重要なのは、計画を立てることに労力と時間を割きそれを忠実に実行することよりは、情報を開示し、皆が状況に応じた適切な行動を自発的に取れるよう信頼し任せることだ。
将来を予測し計画を立てることももちろん必要だ。だが、その将来がその予測通りになることはほぼない。1年前、今のコロナ禍の状況を予測できていたか?おそらく、誰一人として予測できていた人はいないだろう。どうせ当たらない予測をしてその対策をするよりは、構想を描きそれに向かって進んだほうが楽しい気がする。

ウソ3-最高の企業は「目標」を連鎖させる
全社目標が決まり、事業部目標が決まり、部の目標が決まり、課の目標が決まり、個人の目標が決まる。そういった形で決まった目標に、モチベーションを感じて取り組むことができるのだろうか。自ら決めた目標のほうがよっぽど目指す気になれるだろう。では、会社の考えはどこに入れればいいのか。それは、「意味」と「目的」だ。なぜやるのか、どこに向かっているのかを理解し納得できれば、人は自発的に動き始める。

ウソ4-最高の人材は「オールラウンダー」である
8割の人が備えている要素が10個あったとき、それを全て備えている人間は0.8の10乗≒1割だ(まるで婚活みたいだが)。オールラウンダーは実はほとんど存在しない。そう見える人であっても、何かしら欠けている部分がある。では、欠けていたらダメなのか?そうではない。強みを活かせていれば、弱みなど見えなくなる。さらに言うと、その強みにも特定の傾向が見られるわけではない。強み・弱みはパターンかされていない。唯一あるとすると、トータルスコアが高い。弱みがあっても、それを上回る強みがあれば最高の人材となれる。

ウソ5-人は「フィードバック」を求めている
フィードバックを求めている、というのはある意味で正しい。それは、フィードバックされるということは注目されているという意味でだ。人はフィードバックが欲しいのではなく、注目が欲しいのだ。そして、その注目からは、プラスの評価をして欲しがる。
肯定のフィードバックは改善のフィードバックよりも格段に成長を促進する。どうしても改善点に目が行きがちだが、意識して良い行動を見つけたい。

ウソ6-人は「他人」を正しく評価できる
完全に客観的で公正な評価など、現実にはできない。人にはそれぞれの評価パターンが染みついており、そのパターンは、誰を評価するときでも変わらない。結局、分かるのは評価される人間の評価ではなく、評価する人間のパターンだけだ。

ウソ7-人には「ポテンシャル」がある
その人が将来にわたって活躍できるかどうかを判断できるのだろうか。判断軸もよくわからないし、測定方法もよくわからない。ポテンシャルを正しく定義して測定するためには、将来何が起こるかを全て把握できていないと無理だ(そして、当然そんなことは無理だ)。
それよりは、各個人がどんな人でどこへ向かっていて、そのために何が必要かを明らかにしてそのための施策を行ったほうが有用そうだ。

ウソ8-「ワークライフバランス」が何より大切だ
「ワークライフバランス」とは「ワーク」すなわち仕事と、「ライフ」すなわち(私)生活のバランスだ。この背景には、仕事=苦役、私生活=楽しみ、という前提条件が隠れている。果たしてそうなのだろうか。仕事が楽しいときはない?私生活で辛いときはない?
仕事にも、私生活にも、愛を見つけよう。求めるべきはバランスよりも愛だ。

ウソ9-「リーダーシップ」というものがある
リーダーに求められる要件を探し始めた瞬間、そのリーダーは実際には存在しない架空のリーダーとなる。「オールラウンダー」が存在しないのと同様、全ての要件を満たしたリーダーは存在しない。では、何がリーダーをリーダー足らしめるのか。それは、”尖り”だ。リーダーは自分の尖りを最大限活用している。そして、そこに人がついてくる。結果としてリーダーとなる。

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