キム(EnS)

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小説、アニメ、漫画、ゲーム好きのオタクです。 国際結婚9年目。愛媛県でドール、ゴルフウェアを販売してます。 この作品の翻訳をしました。韓国小説も素晴らしい作品がたくさんあります。作家さんの許可を得て日本の皆様に読んでいただくよう、頑張ります!

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  • LEONE

    この作品「LEONE 〜どうかレオネとお呼びください〜」は、韓国の小説投稿サイト「JOARA」で2015〜16年に掲載され、TS(トランスセクシャル)のジャンルで名作と評価されている作品です。今回、原作者のCHANGさんの許可を得て日本語に翻訳し、ここに掲載することになりました。女性義体の中に閉じ込められた犯罪組職のボス「セロン・レオネ」と、その正体が分からないまま一攫千金を夢見る賞金稼ぎ。 危険なコンビの宇宙活劇が始まります。お楽しみください!

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LEONE #1 〜どうかレオネとお呼びください〜 序章 第1話 1/2

この作品は、韓国の小説投稿サイト「JOARA」で2015〜16年に掲載され、TS(トランスセクシャル)のジャンルで名作と評価されている作品です。今回、原作者のCHYANGさんの許可を得て日本語に翻訳し、ここに掲載することになりました。女性義体の中に閉じ込められた犯罪組職のボス「セロン・レオネ」と、その正体が分からないまま一攫千金を夢見る賞金稼ぎ。 危険なコンビの宇宙活劇が始まります。お楽しみください! 登場人物 セロン・レオネ 主人公。犯罪組織『アニキラシオン』のボス ビル

    • LEONE #56 〜どうかレオネとお呼びください〜 一章 第14話 3/3

      屋上から投げられた謎の物体が自分たちの頭上に飛んできた時、賞金稼ぎの群れの中には雷のような叫び声が轟いた。 「爆弾だ!」 「撃て!」 賞金稼ぎたちの武器と、『ホワイトスカル』の拳が一斉に宙を向いた、ルチアーノも鼻で笑いながらその謎の物体を見上げた。 だがカルビンはその可能性を否定した。いくらビル・クライドでもあの大きさの爆弾をすぐに調達することは難しいはずだ。 彼はこれもビル・クライドのごまかしだと確信した。 だから皆が空中の物体に気をとられている間も、カルビンだ

      • LEONE #55 〜どうかレオネとお呼びください〜 一章 第14話 2/3

        「ご主人様」 激化していた戦いの中で、セロンがようやくその状況に気付いたのはそんな呼び声を聞いてからだった。 その聞き覚えのある声に気付いた瞬間、セロン・レオネはビル・クライドに背を向けた。 その瞬間セロンの髪を引っ掴もうとしたビル・クライドが宙を抱いて倒れたが、セロンにはそれを気にする余裕すらなかった。彼女はさっさと屋上に立ち上がり下を見下ろした。信じたくなかった、その“まさか”を確認した。 やがて彼女の口から苦痛に満ちたうめき声のようなものが聞こえた。 「レンス

        • LEONE #54 〜どうかレオネとお呼びください〜 一章 第14話 1/3

          1章:The Good, The Bad and The Ugly 第14話  文無しの脱出 「この野郎!」 宙に浮いたルチアーノの拳がぶるぶると震えた。その口元は今にも怒声をあげるかのようで、眼光は目の前のカルビンを焼き払うかのように光っていた。 しかしカルビンは少しも委縮しなかった。彼は無表情でルチアーノの顔を睨み付けた。目と目が合わせたまま少しも引き下がる気配はなかった。カルビンはルチアーノが何もできないことをよくわかっていた。 こんなヤツがいたとは 少なから

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        LEONE #1 〜どうかレオネとお呼びください〜 序章 第1話 1/2

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          55本

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          LEONE #53 〜どうかレオネとお呼びください〜 一章 第13話

          1章:The Good, The Bad and The Ugly 第13話  ルチアーノ親衛隊ホワイトスカル vs カウボーイ レンスキー・モレッティは老練な執事だから、感情を表に出すような愚かな行動はするべきではなった。しかし彼の心は、刻々と焼けていくところだった。 今彼のそばには、ボッシー・ルチアーノが立っていた。ルチアーノが街を火の海にする直前に、レンスキーはここに到着することができ、辛うじて「一時間待ってみよう」と説得できた。彼はそれが彼の主人の指示であることを

          LEONE #53 〜どうかレオネとお呼びください〜 一章 第13話

          LEONE #52 〜どうかレオネとお呼びください〜 一章 第12話 2/2

          ルチアーノだ。 セロンは直感した。 ルチアーノ。彼が直接来たのに間違いなかった。先ほど立ち上った火柱が、そしていま着陸しようとしている『ホワイトスカル』の戦艦がその証拠だった。 「はあ? あれはまたどうなってるんだ?」 クライドは眉をひそめ、遠くに降下する戦艦を眺めた。 ふたりともホコリにまみれ傷だらけだった。街中での爆発に乗じてギリギリその場から抜け出したが、その見返りに再び地面に転がったせいだった。カルビンのように壁に突っ込まなかったのが不幸中の幸いだった。

          LEONE #52 〜どうかレオネとお呼びください〜 一章 第12話 2/2

          LEONE #51 〜どうかレオネとお呼びください〜 一章 第12話 1/2

          1章:The Good, The Bad and The Ugly 第12話  脱出への道 耳元でうなる音が響いた。 体の感覚が消え、まぶたが重くて目を開けることができなかった。誰かが自分をつかまえて揺さぶるようだったが、単なる酔いによる錯覚のようでもあった。 「……兄貴!  兄貴!カルビン兄貴!」 酔いではなかったな。 カルビンはかろうじて目を開けた。 まだ夜だったはずなのに、かすかな月の光が、まるで真昼間の太陽のように目を刺してきた。そして少しづつ、自分の体で

          LEONE #51 〜どうかレオネとお呼びください〜 一章 第12話 1/2

          LEONE #50 〜どうかレオネとお呼びください〜 一章 第11話 3/3

          彼らは羞恥心を感じた。 仲間の数は数百に達し、獲物はたった1人に過ぎなかった。 彼らは町全体にわたる完璧な包囲陣を構築していて、獲物は道のど真ん中にいた。 ここは彼らのホームグラウンドだった。彼らの、悪名高い数百人の賞金稼ぎたちの故郷だった。また、今は『カウボーイの夜』、彼らの時間であり、直前まで彼らは2億GDのウサギ狩りに没頭していた。 しかし今、彼らは新しい巨大な獲物と出くわした。 「何だ、これが全部か?」 やつが唇を舐めながら皮肉を言った。 やつの首にかか

          LEONE #50 〜どうかレオネとお呼びください〜 一章 第11話 3/3

          LEONE #49 〜どうかレオネとお呼びください〜 一章 第11話 2/3

          「そ、そんな言葉で責任から逃げようとするなんて……!」 コープランドは床に崩れるように座り込んでしまった。彼は先ほど、外から聞こえてきた爆発音が意味することをすでに理解していた。 それは災いを意味した。この都市全体を火の海にさせてしまうかもわからない、とてつもない災難。 「こちらとしても大変残念だと思っています。今後被害状況を教えていただいたら、金銭的な補償は十分に……」 「そんな問題ではないんですよ!」 彼は凄まじい声で泣き叫んだ。 「ここ賞金稼ぎの惑星です! 

          LEONE #49 〜どうかレオネとお呼びください〜 一章 第11話 2/3

          LEONE #48 〜どうかレオネとお呼びください〜 一章 第11話 1/3

          1章:The Good, The Bad and The Ugly 第11話  『アーマード』ルチアーノ 光の中で数多くの人々のうめき声と罵声が沸き起こった。大半は、カウボーイたちの下品な声だったが、だった一人、少女の高い声もひとつ混じっていた。 「ビル・クライド!」 「不満は後で聞きますから、とりあえず走りましょう、お嬢様!」 クライドは少女の手首を握って走った。いや、走ろうとした。少女は必死に首を振りながら、クライドを自分の方へ引っ張った。四方から湧き出るうめき声

          LEONE #48 〜どうかレオネとお呼びください〜 一章 第11話 1/3

          LEONE #47 〜どうかレオネとお呼びください〜 一章 第10話 3/3

          クライドの話に誰よりも先に反応したのはセロンだった。 「ビル・クライド、てめえ……!」 ここまで来て、また私に侮辱を与えるつもりなのか。 セロン・レオネは怒りに震えながら、彼を振り払おうとした。しかしクライドの握力は、それを許さなかった。彼はもっと固くセロンを引き、押さえる代わりにセロンの顔に自分が取り出した紙切れを押しつけた。 セロンが鋭い声で叫んだ。 「なんだこれは!」 「俺たちの契約書だ、お嬢さん」 クライドはセロンを眺めもせず答えた。 「お嬢さんには

          LEONE #47 〜どうかレオネとお呼びください〜 一章 第10話 3/3

          LEONE #46 〜どうかレオネとお呼びください〜 一章 第10話 2/3

          「それはどういう意味ですか!」 『銀河銀行』の『ペイV』支店長―アダム・コープランドの顔には、すでに血の気が見えなかった。 「お願いされた、いや、言われるままに全部やったでしょう! すでに懸賞金の狩人たちが『カウボーイの夜』を繰り広げています。もうその小娘が捕まるのは時間の問題なんですよ!」 彼としては悔しさ極まりないことだった。 コープランドの言う通り、彼は彼の顧客が注文した依頼をすべてやり遂げた。 彼の顧客は、恐ろしいくらい大金が入っているある口座番号を教え、そ

          LEONE #46 〜どうかレオネとお呼びください〜 一章 第10話 2/3

          LEONE #45 〜どうかレオネとお呼びください〜 一章 第10話 1/3

          1章:The Good, The Bad and The Ugly 第10話  “ハイエナ”ビル・クライド 「ビル……クライド……?」 セロン・レオネが青白い顔で彼の名前を呼んでいる間、ビル・クライドは深い考えに耽っていた。 彼は少女との最初の出会いを思い出していた。 ナイスバディーの美女と思っていた女性は、近くで見たらぺったんこの胸を持つ子供で、さらに助けてくれた恩を直ちに後頭部を殴ることで返してくれた。 彼はまた、少女が自分に契約を提示したときを思い出した。

          LEONE #45 〜どうかレオネとお呼びください〜 一章 第10話 1/3

          LEONE #44 〜どうかレオネとお呼びください〜 一章 第9話 2/2

          「……いったい何を企んでいる?」 クライドの表情が険しくゆがんだ。すばやくカルビンへ銃口を向けようとする彼を、セロンが手を挙げて阻んだ。クライドが沈んだ声を吐き出した。 「お嬢様。こいつらは懸賞金の狩人です。同類は同類の人間が一番よく知っていますよ。こやつらが交渉ごとを話す時は、100%何かを企んでいるのに間違いありません」 「それくらいは僕も知っているよ。ビル・クライド」 セロンが冷たく言い返した。 彼女は、ビル・クライドの突然の出現から来た驚き、衝撃、そして少し

          LEONE #44 〜どうかレオネとお呼びください〜 一章 第9話 2/2

          LEONE #43 〜どうかレオネとお呼びください〜 一章 第9話 1/2

          1章:The Good, The Bad and The Ugly 第9話  カウボーイ(2億GD)の夜 パート4 「それはダメだ」 クライドの気勢が色褪せるほど、カルビンは動揺しなかった。 彼が手振りをすると、保安官たちが一斉にリボルバーを抜いてクライドに照準した。 クライドの突然の登場にもかかわらず、彼らの誰一人も動揺しなかった。逆に笑いがこぼれる始末だった。 ただ、カルビンだけはあまり明るい表情ではなかった。彼は自分のリボルバーを装填をしながら、いらだたしい声

          LEONE #43 〜どうかレオネとお呼びください〜 一章 第9話 1/2

          LEONE #42 〜どうかレオネとお呼びください〜 一章 第8話 3/3

          セロンは目を開けた。 近寄ってきたカウボーイたちは、足を止めた。 カルビンは顔をしかめ、壁の上をにらんだ。その上にいるものが誰なのか確認した後、カッと音を立てながら唾を吐いた。 それを見ていたセロンは、ゆっくりと後ろへ向かった。顔首を上げて壁の上を見た。 「もし余計なお世話だったら、どうかお許しください」 壁の上にギリギリな状態で立ったまま、ビル・クライドはたばこをくわえながら言った。 「しかしこの身は貧乏な懸賞金の狩人。君はこの身のための最後の資金源。2億GDが

          LEONE #42 〜どうかレオネとお呼びください〜 一章 第8話 3/3