【心に残ったゲーム】父親と完全クリアを目指して遊んだ日々が忘れられない


 スーパーファミコンのスーパードンキーコング3がなつかしい。ディクシーコングとディンキーコングの2人が力合わせて、ドンキーたちが行方不明になった謎の島で冒険を繰り広げる横スクロールのゲームだ。登場人物の2人(2匹?)のように、2人で協力して行うゲームなのだが、僕の協力者は父親である。父親と休みの日には、いつもスーパードンキーコング3をプレイして、完全クリアを目指してひたすら遊んでいた。その日々が素敵な思い出として残っている。

 横スクロールのゲームで、どちらか1人がプレイして進んでいき、キャラをチェンジするか、その1人が脱落すると、もう1人が行うという仕組みなのだが、父親も僕も、ゲームのうまさが同じくらいなのがまたいい。こちらがうますぎると、自分1人でやればいい気がしてしまうし、父親がうますぎると、自分で頑張った感がない。だから、同じくらいのうまさというのは丁度いいのだ。

 そして、色んなところをディクシーたちは暴言するのだが、それぞれ、苦手な面がある。僕は、水中の中が苦手だった。父親はロープを使った速い移動が苦手だった。だけど、クリアのためには、どちらかがそれを乗り越えて前に進まないといけない。そのため、お互いがお互いの苦手をカバーし合って、なんとか前に進んだ。これもまた、苦手なところが不一致なのがいい。2人とも苦手だと全然前に進まないが、それぞれが補え合えると、信頼感もより強くなる。

 なかなかクリアできない難しいところは、お互い話し合って、作戦を立てた。ミスをしても、どちらも責めることはない。ミスをしても、前向きに話し合える。それも良い点だ。すぐに喧嘩になってしまっては、完全クリアはできない。

 思えば、友達がスーパーファミコンでスーパードンキーコングを遊んでいた時、自分の家にあったのは、セガサターンだった。これじゃあ友達と遊べないじゃないか。そう思いながらも、父親とセガサターンで遊んでいた。その後に、スーパーファミコンも買ってもらえるようになった。やっと、友達と遊べる。友達ともたくさんゲームで遊んで楽しかった。だけど、1番楽しかったのは、1番心に残っているのは、父親とのドンキーコングの冒険の日々だ。


 

 

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