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瞑想アプリの利用で幸福感が高まる

▼ 文献情報 と 抄録和訳

マインドフルネス瞑想アプリがユーザーの幸福感とメンタルヘルス関連のアウトカムを向上させる効果:無作為化比較試験のメタ分析

É Gál, S Ștefan, IA Cristea: The efficacy of mindfulness meditation apps in enhancing users' well-being and mental health related outcomes: a meta-analysis of randomized controlled trials. J Affect Disord. 2021;279:131-142.

[ハイパーリンク] DOI, PubMed, Google Scholar

[背景] マインドフルネスアプリは幸福度を向上させるツールとして人気があるが、その効果は不明である。我々は、マインドフルネス瞑想アプリを主な介入として採用し、ユーザーのウェルビーイングやメンタルヘルス関連のアウトカムを改善した無作為化対照試験(RCT)のメタ分析を行った。

[方法] 2020年6月までに、PsycINFO、PubMed、Web of Science、ProQuest Dissertations and Theses Global、the Cochrane Library、Open Grey、ResearchGateでシステマティックな検索を行った。効果は、試験後のアプリ配信によるマインドフルネス介入と対照条件の間の標準化平均差(Hedges' g)として算出し、ランダム効果モデルでプールした。

[結果] 2637件の記録から34件の試験を選択した(N=7566)。テスト後に有意な効果サイズが認められたのは、知覚されたストレス(n=15;g=0.46、95%CI[0.24、0.68]、I2=68%)、不安(n=15;g=0.28、95%CI[0. 16, .40], I2= 35%)、うつ病(n = 15; g = 0.33, 95% CI [0.24, .43], I2= 0%)、心理的幸福感(n = 5; g = 0.29, 95% CI [0.14, .45], I2= 0%)であった。テスト後の苦痛(n=6;g=0.10、95%CI[-0.02、0.22]、I2=11%)および一般的な幸福感(n=5;g=0.14、95%CI[-0.02、0.29]、I2=14%)については、有意な効果は認められなかった。

[結論と限界] マインドフルネスアプリは、幸福感と精神的健康の改善に有望であると思われるが、含まれた研究の数が少なく、全体的にバイアスのリスクと異質性が不確かであるため、結果を慎重に解釈する必要がある。

▼ So What?:何が面白いと感じたか?

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ポイント
マインドフルネスアプリの利用は、幸福感と精神的健康の改善に効果がある。

面白いと感じた理由
マインドフルネスアプリを利用する利点は、圧倒的に他者にマインドフルネスを勧める際に説明しやすい、という点だ。「このアプリを使ってやってみて」でよいのだから。しかも、メタ分析で一定の効果が得られていますよ、といった趣旨の説明ができれば信頼性も増すだろう。

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ちなみに、私が使っているアプリは、以下の記事でも紹介されている。無料版のみでも十分利用する価値はある。

レッツ、瞑想ライフ!

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