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【RFM】リハビリテーションと『遺欲』

前回の続き。前回は論語の教えを基に、上出遼平さんが提唱する『遺欲』との繋がりについて考察した。

さて、今回は患者さんからよく聞かれる訴えから、リハビリテーションと『遺欲』に関して考察していく(論語から少しズレているのはご愛嬌)。


「入院していると食欲がなくなるし夜も寝られないんですよ。ストレス溜まっちゃって。」

患者さんからこのような訴え、多く耳にするのではないだろうか。
この訴えを「欲求」という観点から分解して考えると、以下のようになる。

「入院していると食欲がなくなるし(⇒当然、食欲の低下)、夜も寝られないんですよ(⇒睡眠欲が満たされていない)。ストレス溜まっちゃって。」

なんだか当たり前のようなことを言っているが、これって結構重要なことではないか。だって、3大欲求の内、2つも満たされていない状態なのだから。


前回の記事では3大欲求に加えて、『遺欲』も人間にとって必要不可欠な欲求であると述べた。
では、患者さんの入院生活でこうした欲求を満たすにはどうすれば良いだろうか。

もちろん、全ての欲求に対して、医療従事者全体が協力していくことは大切であるが、その中でも果たすべき(主要な)役割は異なると思う。
例えば、

食欲⇒栄養士
睡眠欲⇒看護師・医師

みたいな感じに。

なんとなくお気づきかもしれないが、患者さんの『遺欲』を満たすために主要な役割を担う職種はなんだろう。
もちろん、リハビリテーション職種だ。


難しいのは、この『遺欲』、患者さんから自発的に訴えることは稀だ。というより、患者さん(広くいえば多くの人々)が自身の『遺欲』に気づいていない。非常に無意識に近い欲求であると考えられる。
だからこそ、リハビリテーション職種の人間はそれぞれの患者さんがどのような『遺欲』をもっているかを関りの中で認識し、それを少しでも満たすためにはどのような活動を促していくのが良いか、考えることが重要だ。

少しでも快適な入院生活を過ごしてもらうのと同時に、退院後、その患者さんが何を拠り所として生活していくのか、それを見つけるヒントに、『遺欲』という欲求の存在を知っていることはきっと役立つだろう。

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本記事は、以下の本を参考に作成しています。

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